食事には気をつけていても、盲点になりやすいのが「飲み物」の選び方。前回は、太らないジュースの選び方、コーヒーやお茶のダイエット効果を引き出す飲み方について紹介した。今回は、牛乳は本当に太りやすいのか、ヘルシーな印象のある豆乳の効果は?といったことから、低カロリー甘味料の効果、ダイエットに役立つトクホ・機能性表示食品など、ダイエット中に気をつけておきたい飲み物の選び方をQ&A形式で紹介する。
Q. 脂肪が多い牛乳は太りやすい飲み物ですよね?
A 牛乳を多くとっていると太りにくいというデータがあります

乳脂肪には、体脂肪になりにくい中鎖脂肪酸も多い
「低脂肪乳」「ノンファットミルク」があることからもわかるように、牛乳には脂肪が含まれている。そのため、牛乳を太りやすい飲み物だと思っている人は多いが、一概にそうでもないようだ。
牛乳に含まれる脂肪の割合は3~4%程度で、体脂肪になりにくい短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸が多く含まれる。米国で行われた調査によると、乳製品の多くは体重と関係がないことが示唆されたという(下グラフ)。
「ただし、乳製品に含まれる脂肪には、肥満や動脈硬化との関連がある炎症を起こす飽和脂肪酸も多い。メタボ対策が必要な人には無脂肪か低脂肪の製品がお薦め」と赤坂ファミリークリニックの伊藤明子院長はいう。
牛乳はどちらかというと太りにくい?

米国の「看護師健康調査研究」、「看護師健康調査研究II」、「医療従事者追跡調査研究」のデータから、たんぱく質を多く含む食品について、1日当たりの摂取量と体重増減に及ぼす影響を算出したもの。牛乳は体重の増減にほとんど関与していない。(データ:Am J Clin Nutr 2015;101:1216-1224を改変)
Q. 牛乳より豆乳のほうがヘルシーなイメージがありますが、豆乳はダイエット効果がありますか?
A 豆乳のほうがやせやすいというデータは見当たりません
植物性ミルクともいわれる豆乳にはヘルシーなイメージを抱いている人が多いが、実は飲むだけでやせるという報告は見当たらない。