「男性がスカートをはくな」という意見が届いたことも

 ボトモールは完成したものの、常に課題は山積みだったといいます。

 「まずは、行政や企業からの協力が必要であると考えていました。より多くの人に私たちの取り組みを知ってもらったり、福祉に興味をもらったりするためには、予算面でも広報面でも、自分たちだけでは限界があるからです。

 しかし最初は、話を聞いてもらうことさえ難しいことも……。後から知ったのですが、ある市町村ではボトモールを知った人から市長宛に『男性がスカートをはくな』というクレームが入ったこともあったそうです」

 さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響で、プロジェクトは一時中断してしまいます。

 「2021年に開催されるパリコレに出場するつもりでしたが、渡航することが難しくなったため、スケジュールを大きく後ろ倒ししました。スピード感を持って取り組んでいたので、何もできずにやきもきする時期もありました。

 ですが時間の余裕ができたからこそ、プロジェクトと向き合う機会が増え、規模をより大きくすることができました。当初の予定より多くの協賛金や協力が集まっています」

 また、大阪府茨木市の福岡洋一市長がJPFAの活動に関心を寄せたことで、行政の流れも大きく変わりました。

 「JPFAが『福祉と教育』とテーマに講演をしたとき、福岡さんはボトモールをはいて登壇してくれました。それ以降、関西を中心とした各首長とつながりを持ち、京都市からは『全面的に応援します』という言葉もいただきました」