相続や不動産活用…。人気のFP資格では、人生で出合う機会は少ないけれど、知っていると大きな差が付く知識が手に入ります。実際に出題された3級、2級の問題を例にして見ていきましょう。
FP試験で学ぶ6つの課目(参照記事・7月に受検申し込み開始「FP資格」ってどんな資格?)のうち、今回は税金の仕組みを学ぶ「タックスプランニング」、土地の活用や取引について学ぶ「不動産」、相続について学ぶ「相続・事業承継」について、実際の問題を見ながら解説する。
この3課目は、比較的、富裕層や中小企業経営者などに必要となる知識が多い。プロのFPにとっては、そういった富裕層にアドバイスする機会やニーズが多いからだ。しかし機会は少なくても、例えば相続や住宅の購入といった事態に出合ったとき、知識の有無で人生の収支は大きく変わり得る。FP試験に向けて学べば、例えば急に親が亡くなった際の相続税が大体いくらくらいかの計算はできるし、不動産を買うときにも営業担当者と対等に話しやすくなる。
3課目の中でも、私たちと関係が深い問題をセレクトしてくれたのは、FP資格講座の講師を長年務めるベテランFP3人(LEC専任講師の岩田美貴さん、TAC専任講師の高鷲佐織さん、FP資格講座の解説動画で人気のYouTuberおーちゃんさん)。いずれも、2021年1月に実施された3級・2級試験の問題だ。
他の3課目、「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理(保険)」「金融資産運用」に関しては前回の記事で解説している(参照記事・FP試験問題をチラ見せ! 前編 ライフプラン、保険…)。