資生堂や千葉銀行、内部昇格で代表取締役や常務に就任

 資生堂には8人の取締役がおり、そのうち3人が女性だ。さらに1人は代表取締役として、鈴木ゆかり氏が2021年1月に内部昇格している。代表取締役に女性を置けるということは、しっかりと社内で女性幹部の育成をしてきた証しである。

 1位のローソンは42.9%で取締役7人中3人が女性。3位は36.4%のソニーグループで、取締役11人の中で女性は4人だ。いずれも比率は高いものの、全員が社外取締役で、社内人材から昇格した、いわゆる「生え抜き」はいないことが分かる。

 4位は33.3%の同率で6社がランクイン。時価総額順に、東京ガス、伊藤忠テクノソリューションズ、千葉銀行、FOOD & LIFE COMPANIES、スギホールディングス、丸井グループだ。取締役の3分の1を女性にしたことは多様性確保という視点では、グローバルレベルに達しているといえるだろう。注目は、初の女性取締役常務執行役が社内から誕生した千葉銀行。取締役に今年6月に就任した淡路睦氏は、新設されたCHRO(最高人事責任者)を担当する。

 続く10位は30%の同率で、積水ハウス、コーセー、LIXIL、荏原。LIXILは社内取締役が1人いるが、その他の3社はすべて社外取締役だ。

394人中、355人が社外取締役。「数合わせの多様性」ではないか?

 時価総額が大きな上場企業において、女性取締役比率が3割を超え始めてきた。多様性確保に積極的な姿から、企業統治方針や社会的責任を学ぶところは多い。しかし同時に、全女性取締役394人中、355人が社外取締役という実態も浮かび上がった。裏返せば全体の9.9%しか社内取締役がいないということだ。

女性取締役における社内と社外の割合
女性取締役における社内と社外の割合
時価総額上位300社の女性取締役を調べると、生え抜きで昇格した人は全体の1割を切ることが分かった