相手に悪気はないのかもしれないけれど、何となく引っかかる、モヤッとする──そんな「言葉」に困っていませんか? 解決できないまま我慢してストレスをため込むと、その相手とのコミュニケーションがおっくうになってしまう、ということもあるかもしれません。1回目の記事では「職場編」の対処法について、メンタルアップマネージャの大野萌子さんに聞きました。

前編・職場でのモヤッとする言葉 「曖昧」は具体的に確認 ←今回はココ
後編・家族・友人からのモヤる言葉には「返答集」で対策を

曖昧表現は「これぐらいは分かって当然」という依存が原因

日経xwoman編集部(以下、──) 職場で「悪気はないのかもしれないけれど、相手の発言にモヤッとする」という経験をしたことがある人は多いと思います。面と向かって言い返すのも……と我慢をしたり、何か言われそうな相手を避けてしまったりと、仕事に支障が出ている人もいるかもしれません。

 職場でモヤッとする言葉が生まれるには、どんな理由が考えられますか?

大野萌子さん(以下、敬称略) 同じ仕事をしていたり、職場での付き合いが長かったりすると、「これぐらいは分かって当然」「これぐらいの仕事はできるだろう」という甘えや依存が生まれやすくなります。だから、言葉を省略してしまいます。そして言葉を省略する結果、誤解が生じやすくなります。

── そうですね。職場で近ければ近い存在ほど、「くどくど言わなくても分かるだろう」「これぐらい察してほしい」と思ってしまうかもしれません。今回は職場で耳にしがちな5つの発言について対処法を教えてください。

(1)「なるはや」っていつまで?
(2)「検討します」は不承諾・拒否の意味?
(3)「いいけど」の先に何が続く?
(4)「そういえば私も」と割り込まれたら
(5)「させていただきます」は丁寧語?