(1)「なるはや」って、いつまで? 具体的に聞き返す

── 1つ目は「なるはや」です。「なるはや」で仕事を頼まれて、急いでいるつもりなのに「まだですか?」と催促されたり、逆に超特急で仕上げたのに、その後に相手が確認している気配がなかったり、ということが起こりがちです。

大野 「なるはや」「早めに」は人によって、受け取り方がぜんぜん違う言葉なんですよね。人によって5分後なのか、今日中なのか、今週中なのか、時間の感覚が違います。曖昧な表現は誤解のもとなので、相手から「なるはや」と言われたら、「何日までですか?」「何時までですか?」と具体的な日時をあげて、確認し直しましょう。

 「いつまでですか?」という聞き方だと、また「今月の中旬ぐらい」というやんわりとした答えが返ってきがち。中旬といっても10日を過ぎたら中旬なのか、15日なのか、人によって解釈が違いますよね。だから、「何日」「何時」なのか具体的に聞き返すのが大事です。

── 確かに納期ひとつを確認するだけに、メールだと何往復もしないといけないことがあります。具体的に確認することが必要ですね。

大野 その上で、こちらから期限を決めてしまってもいいと思います。「何日までなら可能です。間に合わないようであれば、ご連絡ください」と、自らハンドリングできればモヤモヤも減るのではないでしょうか。

 「なるはや」と同じような曖昧な表現として、「できれば」「しっかり」「徹底的に」などもありますね。「できれば」は「できないなら、やらなくてもいいのかな」と聞いた側は優先度が下がりますし、「しっかり」「徹底的に」は、いったい「何を」「どうすれば」いいのか分かりづらい。曖昧な表現は具体的に確認することがポイントです。

── 自分が何か人に無理なお願いをするときでも、具体的に伝えるべきですか。

大野 例えば、本当に急ぎで「明日まで」という場合でも、きちんと伝えたほうがいいですね。その上で「急で申し訳ございません。明日までが希望ですが、難しい場合はご相談ください」のほうが、よっぽど親切ですね。

本当に急な用件だったとしても、きちんと締め切りを伝え、「難しい場合はご相談ください」と頼むほうがスマート
本当に急な用件だったとしても、きちんと締め切りを伝え、「難しい場合はご相談ください」と頼むほうがスマート

(2)「検討します」は、不承諾・拒否の意味? 期限を聞こう

── 2つ目は「検討します」です。個人的には「検討します」と言われたら、「脈がないんだな」と思ってしまうのですが……。

大野 前向きな返事、YESの場合の「検討します」は、もちろん使っていい言葉なんですけどね(笑)。ただ、NOの場合や社交辞令として言われると困りますよね。先ほどの「なるはや」と同じで、「いつまでに検討してもらえるか」を最初に聞いておきましょう。

── 自分が相手とじかに話をしていると、何となく「脈がないのかな」「社交辞令かな」と分かるのですが、悩ましいのは誰かから頼まれた場合です。自分だけでは可否が判断できない、でも決定権がある人も検討している気配がない、となると返答に困ります。

大野 「今回は趣旨に沿わないので」と言おうか、何と断ろうか迷いますよね。その場合も初めに「何日までをめどにお返事をします。お返事を差し上げない場合は、今回は該当外だとお察しください」と言っておきましょう。そうすればお断り、おわびのメールも書かなくても済みますし、心理的な負担を減らせます。