日本のフィトテラピー(植物療法学)の第一人者であり、長年デリケートゾーンケアの大切さを伝えてきた森田敦子さんに、コラムニスト河崎環さんがインタビュー。前回の記事「デリケートゾーンのケア 日本女性に大切さ伝えるために」に続き、森田さんの生きざまを追いかけながら、日本の女性たちが目指したい社会を語ります。

 今、注目を浴びる「フェムテック」。その中にはデリケートゾーンケアというジャンルがあります。植物療法士・森田敦子さんが、パリ第13大学で学んだ経験から日本人女性たちへデリケートゾーンケアを広めるために商品開発に着手し、立ち上げたブランド「アンティーム オーガニック」は、この分野の草分け的存在となりました。

 これまで「女性としての自分の体」をあまり知ることのなかった日本人女性たちですが、今ではデリケートゾーンケアを日常の習慣としている人も増えてきています。そして、自分たちの「デリケートゾーンが健やかであること」は、彩り豊かで健やかな人生に関係しているのだと、意識し始めているのです。

フィトテラピーやセンシュアリティに詳しい植物療法士の森田敦子さん
フィトテラピーやセンシュアリティに詳しい植物療法士の森田敦子さん

帰国後、会社を設立し、商品開発に着手

 パリ第13大学の医薬学部でフィトテラピーを学んだ後、植物療法士としてパリの婦人科クリニック勤務を経験した森田敦子さん。1993年から97年にかけてのパリ生活を通じて、女性の体の健康や豊かな人生について、ヨーロッパ的アプローチを身につけます。

 日本に帰国してからは、社会的なストレスで壊れてしまいそうな日本女性の体を救いたいと、会社を設立。植物療法に基づいたデリケートゾーンケア製品の開発に乗り出し、製品とサービスの提供を通して、女性の健康の新しい概念を広めることに力を入れてきました。