メンバー全員が主役になれる

 メンバー内で決められた役割は特になく、上下関係もなく「フルフラット」な雰囲気の中で活動している。イメージするならば、強い思いを持った仲間たちと共に新しいものを創り出す部活動のようなもの。団体の代表をはじめ、前原さんや内山さんが予算の使い方や交渉などの予算面で仕切り役として関わっている。しかし、基本的には、誰でも主体的にプロジェクトを始め、そのプロジェクトのリーダーを務めるといったようにメンバー全員が主役だという。

 主な取り組みとしては、ハッカソン参加やプロジェクト立ち上げが多い。メンバー内で自発的に始めたり、社内の部署や社外から声がかかったりときっかけはさまざまだ。社外プロジェクトでは、ONE JAPANと組んでいるものが主で、業界を超えた活動も多数あるという。

コロナ下での活動。Zoomにてミーティング(写真/Arumon提供)
コロナ下での活動。Zoomにてミーティング(写真/Arumon提供)

 プロジェクトの規模や参加人数もその時々で異なり、2~3カ月のプロジェクトから、数年かけて行うプロジェクトまである。長期プロジェクトの例では、外資系広告会社マッキャン・ワールドグループと現代女性をエンパワーするIoT(Internet of Things、モノのインターネット)デバイスを共同開発するプロジェクト『魔法のコンパクト MAJICO』がある。このほか、定期的に開催している勉強会は自主的に当番制で進めている。

 「プロジェクトを始めたいと思った人が『この指止まれ方式』で参加メンバーを集めて、チームができて進めていくことが多いです。僕も最近その方式で、Arumonと、とある別のチームが共創するプロジェクトに入りました」(内山さん)

 もちろん、本業と同時並行で活動しているため、忙しいときはメンバーに伝えて数カ月Arumonのプロジェクトを休むこともできる。「個が尊重され、心理的安全性が保たれたコミュニティなので、柔軟な対応ができる環境があります」と入江さん。

 Arumonは、ハッカソンで複数回受賞するという実績を持っている。最近では、6人のメンバーが2020年3月23日から4月6日に行われた、新型コロナウイルス対策をテーマとしたグローバルハッカソン「Hackorona - A COVID-19 focused Hackathon」に参加。世界中が前代未聞の事態で混乱する中、エンジニアとして貢献できることをしたいという思いで、飲食店のためのEC(Electronic Commerce、エレクトロニックコマース)ショップ立ち上げサービス「BenToGo」を開発した。そして、24カ国・90チームが参加した中で、世界ベスト5に選出された。