企業内・業界内で活動するさまざまな若手の「チーム」に注目し、取材する連載。第3回で取り上げるのは、朝日新聞社の有志団体「朝日版わるだ組(仮)」。メンバーの篠健一郎さん(36歳)、安藤翔一さん(40歳)、勘澤綾さん(31歳)に活動の内容と魅力を聞いた。
困り事を共有する場をつくりたい
朝日新聞社には、若手社員がゆるっと集まる社内有志団体「朝日版わるだ組(仮)」がある。団体の結成は遡ること今から7年前。もともとは、「経済部の若手社員に一丸となってデジタルに関するコンテンツを提案してもらいたい」と、経済部部長がチームをつくったのがきっかけだった。その後、半年ほどかけて若手同士が切磋琢磨(せっさたくま)し、部内への提案をまとめ、チームの団結力を高めていった。
一方で、当時のチームメンバーの中にも「うちの会社は縦のつながりは強いが、横のつながりが弱い」と感じている若手社員たちがいた。他部署の社員がどんな仕事に取り組んでいるのかが分からないし、困ったときに誰に相談すればいいのかもすぐには分からない。同じ会社の仲間として、同世代の社員と部署を超えてもっとつながりたい。そういった悩みやモヤモヤを抱えている人は他の部署にもいるのではないかと若手社員は考えた。
そこで団体に所属する経済部部員が、部署を超えて新たなメンバーを増やしていこうと決意。そして、経済部部員が主体となり、部門をまたいだ交流を増やそうと、朝日版わるだ組(仮)という有志団体を2015年に結成した。