人生100年時代、私たちはどうしておくべきなのか…と不安になることはありませんか。経済評論家の勝間和代さんは、この寿命が延びていく時代に、前向きに生き抜く方法を提言しています。大切なのは、年をとるごとに増す「身体的リスク」「金銭的リスク」「社会的リスク」の対策。1回目はその3つのリスクについて教わります。

【第1回】勝間和代 人生100年時代には3つのリスクがある← 今回はココ
・【第2回】食事、運動、睡眠…勝間和代が実践するエイジング術

長生きリスクをしっかり管理すべし

 経済評論家という肩書を超えて生き方、働き方、家事の効率化、ダイエットなど、幅広い分野で提言をしている勝間和代さん。新刊『勝間式ロジカル不老長寿』では、人生100年時代といわれる現代を、前向きに生き抜く方法をまとめている。

「21世紀に入って医療技術や衛生技術が発達して、私たちは90歳どころか、100歳を迎える可能性が高くなっています。その分、老いることへの不安が増すのは当然のことだと思います。ただ、不安を不安のまま放置するのは賢明ではありません。解消するために、これまでの人生80年時代用の人生プランを、人生100年時代用に最適化し直しましょう

経済評論家の勝間和代さん
経済評論家の勝間和代さん

 人生80年時代の典型パターンは、60歳で定年退職をして、余生を悠々自適に暮らすことだった。しかし、実際には「時間を持て余して生活が乱れたり、職場という居場所を失って生きがいもなくす人が少なくありませんでした」と勝間さん。そして、平均寿命が延びるにつれて、老後資金が底をつく危機感も膨らんだ。

「そうした問題、すなわち長生きリスクをしっかり管理することが、人生100年時代を幸せに生きる条件」という。

「長生きリスク」とは勝間さんの造語で(1)身体的リスク、(2)金銭的リスク、(3)社会的リスク(人や社会とのつながりが希薄になること)の3つを指す。下の図のようにピラミッドで示すと、下から123の順になり、(1)の身体的リスクを管理することが、すべての長生きリスクを管理する土台になる

これらのリスク管理を40、50代から始めて、老後の幸せというリターンを増やすのが勝間式人生戦略。
これらのリスク管理を40、50代から始めて、老後の幸せというリターンを増やすのが勝間式人生戦略。

 一つずつ詳しくみていこう。