SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)は2020年代を生き抜く企業の必須条件といってもいいほど重要な取り組みですが、どう取り組めばいいのかが分かっていない企業が多いのも実情。そんな中、「女性活躍に関わることだから」などの理由で、女性社員がある日突然「SDGs担当、よろしく!」と丸投げされるケースも増えているとか。いざ自分がSDGsに関わることになったら何から手を付ければいいか、どうすれば成果を出せるかを、サステナビリティ・コンサルタントの安藤光展さんに聞きました。

日経xwoman編集部(以下、――) まず、企業のSDGs活動の必要性について教えてください。

安藤光展さん(以下、安藤) これからの時代、環境や人権などの社会課題を改善し、社会の安全確保を優先した経営をすることが企業に求められます。また、これらの取り組みに積極的な企業に投資する、ESG(Environment/環境、Social/社会、Governance/企業統治)投資の動きも広がりつつあります。

 SDGsは2015年の国連サミットで採択された比較的新しい国際目標ですが、内容の一つひとつを見てみると、自分が働く企業ですでに実践している項目もあると思います。

SDGsの17の目標(イラスト/国際連合広報センターより引用)
SDGsの17の目標(イラスト/国際連合広報センターより引用)
SDGs 17の目標
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

 例えば、2016年に施行された「女性活躍推進法」(正式名称は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」)は、SDGsが掲げる17の目標の5番目「ジェンダー平等を実現しよう」に該当します。同法では、101人以上の事業主に対して「自社の女性活躍に関する情報公表」を義務化していることもあり、女性が働きやすい環境づくりに取り組んでいる企業は多いでしょう。

 このように、SDGsと銘打っていないだけで、多くの、特に上場企業は、何かしら社会貢献活動をしています。自社がどのようなSDGsの取り組みをしているか、17の項目と照らし合わせて探してみるといいかもしれません。

―― 「女性活躍に関わるから」という理由で、女性がいきなり担当に任命されることが少なくないのだとか。SDGsに関わる業務を任命された人は、何から始めればいいでしょうか。

安藤 まずは、インプットすることが大事です。SDGsは17の目標と169のターゲットが設定されています。SDGsの導入指針が書かれた「SDGコンパス」を読むと分かりやすいと思います。内容のすべてをインプットすることが理想ですが、かなりの情報量があるので大変です。すべてを覚えなくても大丈夫なやり方はあります。