第1子を出産後、コロンビア大学教育大学院へ進学した保倉冴子さん。2021年8月に渡米し、9月より授業が本格的にスタートしました。0歳児と共に、勉学と子育ての両立に奮闘する日々を過ごしています。今回は気になるコロンビア大学教育大学院のスクールライフを紹介します。
同級生に「中学校の校長」や「企業のマネージャー職」
今回はコロンビア大学教育大学院の学校生活についてお話しします。
まずは通学している学生の属性について。私はAdult Learning & Leadershipという組織開発とリーダーシップのプログラムに所属しています。学生のほとんどが米国の出身です。8割くらいが米国人で、今年度の日本人は私だけ。
※Adult Learningを学ぶことになった背景は前回紹介していますのでぜひご覧ください。
「日本人は自分の人生に向き合えていない?」という疑問
学生のバックグラウンドはさまざまです。大学を卒業して進学している人もいれば、働きながら大学院に通っている人もいます。
私の所属するプログラムを見ると、社会人経験のある学生が多いように思います。「成人学習」ということもあり、ほぼ全員が社会人経験者です。例えば同級生の職歴は、中学校の校長をしていたり、会社のマネージャー職に就いていたりなど。「どのようなリーダーシップを発揮したらいいのか」「より良い組織になるためにはどうすれば良いのか」など、マネジメントする立場としてさらにステップアップするために学んでいるようです。
さまざまな年齢層や立場の違う方と同じ学問を学べる環境に、とても刺激を受けています。知識を得られるだけでなく、生き方や考え方など、人としても吸収できることが多いです。
次に、授業について。1学期は約4カ月あり、1年が2つの学期に分かれています。日本の大学でいうと、前期と後期というイメージでしょうか。授業の選択方法は、学部によって異なります。私の所属するプログラムは比較的必修が少ないため、興味関心のあるものを中心に決めることができます。
ただ、私のような留学生の場合は、単位の取り方に少し決まりがあります。卒業要件の単位数はそれぞれの学部で違いますが、留学生は最低9単位を毎学期履修し、かつ、その9単位の中の少なくとも11クラスは対面授業である必要があります。ですので、そのような条件も踏まえて授業を選択します。
また、履修期間はそれぞれの学部ごとに決められていますが、基本的には単位を満たしていれば卒業できます。つまり2年間のプログラムだとしても1年で卒業単位を習得すれば、1年間の大学院生活で卒業することも可能です。実際に、2年間のプログラムを1年半で卒業した友人がいます。