大賞
株式会社クラシコム 取締役 佐藤友子さん(46歳)
自分探しの末に「好きなこと」で起業。「北欧、暮らしの道具店」店長として
独自の世界観をつくり上げ、メルマガやSNSの登録者は560万人超に

佐藤さんは2006年に兄の青木耕平さんとクラシコムを創業し、食器やインテリア雑貨、アパレル、コスメなどを取り扱うECサイト「北欧、暮らしの道具店」を2007年にスタート。「北欧、暮らしの道具店」の店長として、独自の世界観をつくり上げてきた。ECサイト上に、商品紹介だけでなく、暮らしに関するコラムやレシピ、インタビューなど月70本の記事を更新。読み物を充実させ、「売り場」ではなく、「モノやコトに出合える場」にすることを徹底してファンを増やしてきた。多様なチャネルでファンとつながりをつくっており、メルマガやYouTube、インスタグラムなどの登録者数は延べ560万人。2018年には初製作したYouTubeのオリジナルドラマが好評を得てシリーズ化し、映画も製作。隔週日曜日に配信しているインターネットラジオは累計再生1200万回超えという人気ぶりに。今年8月には、創業当初から一度も資金調達せずに、東証グロース市場に上場を果たした。
「好きなこと」を仕事にして大成功を収めた佐藤さんだが、実は10代、20代は職を転々とし、「何をやっても続かない」と自分を否定し続けていた時期もあったという。常に悩み、失敗を経験しながらも、自分のすべきことを模索して誠実に取り組んできたことが、現在のキャリアにつながった。顧客や従業員にとって居心地のいい場をつくることにフォーカスする生き方、自分にフィットする経営者像を体現する姿は、自分らしい生き方を模索する多くの働く女性を勇気づけるロールモデルになると編集部は考えている。
【プロフィール】
佐藤友子さん
1975年神奈川県生まれ。高校卒業後、アルバイトや契約社員として職を転々とした後、結婚。インテリア事務所を経て兄とクラシコムを創業し、ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開業、現在に至る。1児の母。
株式会社クラシコム
2006年に兄である青木耕平さんと佐藤さんが創業。「フィットする暮らし、つくろう」をミッションに、雑貨、アパレル、コスメなどの物販や、暮らしにまつわるコンテンツ配信を手がけるオンライン・プラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」を運営。読み物などのコンテンツを充実させるだけでなく、YouTubeやSNSなど多様なチャネルで独自の世界観を伝え、それに共感した熱量の高いファンも多い。2022年8月に東証グロース市場に上場。