世界に希望を紡ぐ科学者賞

米エール大学 医学部 免疫学 教授 岩崎明子さん(51歳)

新型コロナウイルスの研究で世界的な成果を挙げる
メディアやSNSでの正しい情報発信にも尽力

米エール大学 医学部 免疫学 教授 岩崎明子さん(51歳)

 高校時代にカナダに留学、その後博士号を取得し、免疫学の研究者として米エール大学に研究室を持つ。2019年末に中国で新型コロナウイルスが確認されると、いち早く研究に着手。ロックダウンが実施され、医療資材などが入手しにくくなるなかで研究を続け、コロナ感染の重症化に男女差があることや、脳にもウイルスが感染することを突き止めた。また、研究と並行し、新型コロナウイルス専門家としてBBCなど世界中のメディアに多数出演し、科学的な知見を一般的に分かりやすく解説。SNSやYouTubeを駆使し、ワクチンや感染に関する正確な情報の発信に努めた。

理系の新・ロールモデル賞

東洋合成工業 取締役 感光材事業部長 平澤聡美さん(56歳)

不本意な退職も強みに。半導体材料で世界シェアトップ企業の
主力事業を牽引、会社の急成長に貢献

東洋合成工業 取締役 感光材事業部長 平澤聡美さん(56歳)

 半導体製造に用いる「感光材」事業で世界シェアトップの東洋合成工業で、初の女性取締役を務める。NECの研究者だった30代のとき、夫の海外赴任による不本意な退職をしたことを機に、国内外の半導体業界でエンジニア、営業、マーケティングと多彩な職種を経験。48歳で東洋合成工業に入社し、52歳で主力事業である感光材事業の取締役に。半導体の需要増を見込んで、投資額が売上高の3分の1を占める新工場の決断を後押しするなど、事業を牽引。20年度は売上高、利益ともに過去最高、株価も3年で18倍超に上昇するなど、会社の急成長に貢献した。

思いやり経営賞

ドムドムフードサービス 代表取締役社長 藤崎 忍さん(55歳)

短大卒・元専業主婦が51歳で入社、
9カ月後に老舗バーガーチェーン社長に就任、黒字化を達成

ドムドムフードサービス 代表取締役社長 藤崎 忍さん(55歳)

 短大卒業と同時に政治家の夫と結婚、専業主婦に。夫が病に倒れたのを機に、39歳でSHIBUYA109のアパレルショップ店長として初就職。居酒屋の女将を経て、51歳でドムドムフードサービスに入社し、わずか9カ月後に社長就任。独創的なバーガーを次々と開発、話題のマスクや異業種コラボ商品、イベント出店と話題をつくり、老舗バーガーチェーンのリブランディングを成功させる。コロナ禍で多くの外食チェーンが苦戦を強いられるなか、数値目標より「思い」を大切にする経営視点を貫き、21年3月期の売上高は前年比109%を達成、念願の黒字化を果たした。