子育てダイバーシティ賞

社会福祉法人 麦の子会 理事長・総合施設長 北川聡子さん(60歳)

発達障害の子らを支援する55の施設を
1km圏内に設立。日本唯一の「子育て村」を実現

社会福祉法人 麦の子会 理事長・総合施設長 北川聡子さん(60歳)

 札幌市に、自閉症などの発達障がいや知的障がいの子から大人までを支援する55の事業所を1km圏内に設立。職員や利用者も居住し、職員の約3割が利用者とその保護者が占める体制で就労面でも支援するなど、障がいを持つ当事者や家族を地域全体で支える日本で唯一の「療育の村」をつくり上げた。大学卒業後に仲間3人と障がい児通園施設を発足した約40年前から、支援を続ける先駆者。20年度売上高は23億円を超え、事業収支も堅調。2021年、北海道内で民間人が立ち上げた職員500人以上の大型社会福祉法人では数少ない女性理事長に就任。福祉団体の要職や国の有識者会議にも数多く参加する。

心の揺らぎサポート賞

cotree/コーチェット 代表取締役 櫻本真理さん(39歳)

不安や悩みを抱える人にオンラインカウンセリングを提供。
コロナ禍で約5万人のメンタル不調に寄り添う

cotree/コーチェット 代表取締役 櫻本真理さん(39歳)

 証券会社を経て2014年、オンラインカウンセリングを行うcotree(コトリー)を起業。コロナ禍で不安やストレスといったメンタル不調が増えたことや、対面カウンセリングが難しくなったことで、20年度の会員登録者数は前年の1.5倍近い約5万人まで増加した。cotreeは臨床心理士やキャリアカウンセラーなど200人以上の専門家から、相談者の性格や相談内容に合う人をマッチングするサービスで、相談者は最短1時間後にはオンラインでサポートを受けられる。また、20年に設立したコーチェットでは、人間関係の不調を生み出す原因にもなるマネジメント層にアプローチ。人を大切に育てる術を身に付ける、コーチング習得プログラムを提供している。

途上国の自立支援に貢献賞

Mpraeso合同会社 CEO 田口 愛さん(23歳)

単身ガーナへ渡り政府と交渉、カカオビジネスで
貧困問題の解決を目指す大学生起業家

Mpraeso合同会社 CEO 田口 愛さん(23歳)

 2018年、国際基督教大学に入学後、19歳でガーナへ渡航。以後、日本と行き来しながら、ガーナの農家で高品質のカカオ生産を支援、チョコレートの製造で現地の貧困問題解決に挑む。重量に応じた一定価格で農家から豆を買い取るガーナ政府のシステムに対し、高品質なカカオを作る農家に利益を還元する仕組みを考案。政府側と粘り強い交渉の末、実証実験をスタートさせた。20年には現地でのチョコレート工場の建設費用をクラウドファンディングで募り、約420万円の支援を得る。チョコレートブランドを立ち上げ、21年には都内百貨店で販売したほか、現在はガーナでの工場建設に注力。現地でカカオ豆を加工、輸出することで雇用創出につなげたいと奮闘する。

循環型社会へのイノベーター賞

一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパン 代表理事 坂野 晶さん(32歳)

四国の小さな町の「ごみゼロ」活動を進化させ
世界が注目する存在へと変えた、環境問題解決のリーダー

一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパン 代表理事 坂野 晶さん(32歳)

 日本の自治体として初めて、ごみを生み出さない「ゼロ・ウェイスト」を2003年に宣言した徳島県上勝町で、15年にNPO法人ゼロ・ウェイストアカデミー理事長に就任。ごみのリサイクルやリユースに加えて、「発生抑制」にフォーカスした取り組みを打ち出し、20年まで、この政策を進化させた。さらに、英語力を駆使して、国際会議にも積極的に登壇するなど、上勝町の取り組みを国内外に発信。19年には、ダボス会議で共同議長も務めた。上勝町には国内外から多くの視察が訪れ、海外の環境団体などでも「上勝モデル」を取り入れる事例が増加。20年からは自身が立ち上げた一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパンで、上勝町のような事例を国内外に増やすべく動きだしている。


 ウーマン・オブ・ザ・イヤー2022 受賞者発表&トークイベントの模様は下記でご覧いただけます。

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 ⇒ 近日公開予定

日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」について
●趣旨
1)働く女性のロールモデルを掲示
働く女性の多くが、身近に目標となる先輩を見出せないという悩みを抱いている。そこで、各分野で活躍する女性たちを紹介することで、働く女性のロールモデルを提示する。
2)組織の中に埋もれがちな個人の業績に光を当てる、人材発掘型の企画
既に著名な方から人選するのではなく、組織の中で埋もれがちな個人の業績に光を当て、新しい人材を発掘する。会社の看板に頼ることなく、個人の力を磨いてキャリア設計をする女性を紹介することで、21世紀型の仕事スタイルを探っていく。
3)働く女性の「今年」と「これから」を映し出し、時代の変化の矛先を捉える
働く女性の「今年」と「これから」を鏡のように映し出す企画でもある。その年に活躍した女性たちを通して、時代の変化の兆しを捉えていく。

●審査員(50音順)
・入山章栄さん(早稲田大学ビジネススクール 教授)
・篠田真貴子さん(エール 取締役)
・村上 臣さん(LinkedIn 日本代表)
・村上由美子さん(MPower Partners ゼネラル・パートナー)

●審査方法
以下4つの評価基準で採点、審査員4人と編集部の総合得点で決定。
1)新規性 着眼点の新しさ。イノベーションを起こし、新しい価値観を提示・実現したか。
2)成功度 今年のビジネスの業績。社会への貢献度。
3)社会へのインパクト 社会に多くの影響を与え、その発展・改革につなげたか。人々の心を豊かにしたか。
4)ロールモデル性 自ら切り開いたキャリアの道筋が、読者にとってモデルとなるか。
※審査基準・方法の詳細は、『日経WOMAN』2022年1月号(12月7日発売)81ページを参照ください。



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構成/日経WOMAN編集部