2021年10月より、「Notion(ノーション)」の日本語β版が提供開始されました。サイバーエージェントではメディア事業部を中心に約800人の従業員が利用しています。プロジェクトによって異なる業務改善ツールを導入し、情報が煩雑化する中、Notionに統一したきっかけや活用ポイントについて、メディア事業部とAI事業本部に話を聞きました。

おのおのが使いやすいツールを導入していたため、情報が散らばっていた

 メディア事業、広告事業、ゲーム事業、投資育成事業などを手掛けるサイバーエージェントは、100以上の子会社を抱え、グループ全体の従業員数は約6000人。そのうち、約4割が技術職です。中でもメディア事業部はエンジニアが半数以上を占め、先端的な業務支援ツールを積極的に活用しています。利用するツールの選択は個人や各プロジェクトに任され、おのおのの使いやすいものを自由に導入することができる柔軟な環境です。

 一方で、多種多様なツールを利用できるがゆえに、他プロジェクトとの連携や異動メンバーの受け入れの際、情報共有が煩雑になるという課題がありました。

 「情報共有がうまくできていないと、他の部署がどういうことをしているか分かりにくいため、似たような施策を同時期に進めてしまうことがありました。また、サイバーエージェントでは全社を横断したナレッジ(知識)共有イベントがあるのですが、そういった大事な情報もキャッチアップしにくく、気づいた頃には日程が過ぎていた、なんてこともありました」(AI事業本部/DX本部・開発責任者の黒崎優太さん)