鏡で舌を見ると表面が白くなっていることがあります。これは食べかすや細菌などが付着してできた「舌苔」で、口臭の一因になります。今回は歯科医で歯学博士の照山裕子さんに、汚れをやさしくふきとる『舌みがき』のやり方を教わります。また、口腔がんや口内炎など、口内の粘膜について知っておきたい情報も紹介します。口腔がん早期発見に役立つセルフチェックも一度お試しください。
落としきれない汚れが口臭の一因に? ときには舌もケアしよう
鏡で舌を見ると表面が白くなっていることがある。これは、食べかすや細菌などが付着してできた舌苔(ぜったい)だ。
舌の表面は舌乳頭(ぜつにゅうとう)という突起に覆われている。舌苔は歯垢と同様、食べかすや細菌の集合体であるバイオフィルムであり、口臭の一因にもなる。
「舌苔を除去するには汚れをやさしくふきとる『舌みがき』がお薦めです。市販の舌専用ブラシもありますが、毛羽立たない不織布ガーゼや布ガーセなどでも代用できます」
まず、ガーゼを指に巻きつけ、舌をやさしくぬぐう。取りづらければジェル状の歯みがきなどを併用し汚れを浮かせるように動かす。舌を傷つけないよう力加減に注意しよう。
舌の汚れをやさしくふきとる、ガーゼでOK
舌みがき
ガーゼを8cm×10cmに切る。中央に人さし指を置き、指の先が隠れるように2つに折って指に巻き付け、親指で端を押さえる。鏡を見ながら、ガーゼを巻いた指で、舌苔がある部分を奥から手前になでるようにこすり、汚れを取る。


専用グッズを使っても
ヘラの部分の突起が舌の汚れをかき出すタイプや、ループ状の毛で舌苔を絡めとるタイプなどがある。