毎日、歯みがきをしているものの、その知識が古いままということはないでしょうか。そこで、「1日の歯みがきの回数は何回がベストなのか」「歯みがきの正しい方法」「フロスの使い方」など、虫歯や歯周病から自分の歯を守り、歯の寿命をのばすための「今さら聞けないオーラルケアの基本」を歯科医で歯学博士の照山裕子さんに3回にわたって教えてもらいます。今回は歯磨きのタイミングと歯ブラシの選び方を解説します。
一生自分の歯で食べたい――そう思っている人は多いだろう。そのために自分でできる最もシンプルで確実なこと、それは毎日正しく行う歯みがきを中心とするオーラルケアだ。だが、意外とその知識は人によって差があるようだ。
歯科医で歯学博士の照山裕子さんは、診察時の説明でオーラルケアの知識が凝り固まったままの患者さんに驚かれるそうだ。
多いのは、「歯磨剤は使わないほうがいい」「食後はできるだけみがいたほうがいい」といった思い込みだという。
今回は、今さら聞けない基本のオーラルケアを教わろう。
歯みがきは「寝る前」に念入りに行う

オーラルケアは歯ブラシを主軸に、「寝る前」の歯みがきはフロスや歯間ブラシを加えるのが基本だ。また、より歯周病対策を意識するなら、寝る前に洗口剤を使ったり、口臭予防対策には舌ブラシを併用するなど、目的に応じて組み合わせよう。
まず、歯みがきの頻度だ。「昼食後は必ず歯をみがいたほうがいい」と思っている人も多いかもしれない。