腰痛も肩こりも足指が使えていないことが影響?──足指を使うクセづけだけで姿勢が良くなり腰痛や肩こりが軽減する人、さらには体形まで変化する人がいるといいます。まさに人生が変わる足指トレ!人気の理学療法士Hiromiさんに、足指のトレーニング法について聞きました。足指が「開く力」と足指で「押さえる力」をつけることが大切です。

人生が変わる「足指トレ」
・「足指」がしっかり使えれば、姿勢が整い、体形も変化【1】
・腰痛も肩こりも軽減 人生が変わる「足指トレ」【2】←今回はココ

「開く力」を鍛えるとキレイな立ち姿に!

MP関節から開くことで、重心が安定しやすくなる

 足指が使えるってどういうこと?と思った人もいるだろう。前回解説したように、足指が使えるために重要なのは、足指がしっかり「開く力」と、足指で地面を「押さえる力」、という2つの力だ。そこで、今回は、それぞれの力をつけるための足指トレを紹介する。まずは、「開く力」について解説していこう。

「開く力」が大事な理由は重心を安定させるため。足指が開かないと外反母趾や内反小趾のように指の変形につながるだけでなく、膝関節まで変形しやすくなるという。
 立っているときに両足で囲まれた面を支持基底面というが、「支持基底面が広いほうが体は安定する。片足立ちより両足立ち、足指を閉じているよりも開いているときのほうが支持基底面が広がるため安定感が高くなり、腰や肩、膝関節への衝撃を軽減する」とSNSやYouTubeで人気の理学療法士Hiromiさん。

 また、足指をガバッと大きく開くことで親指と小指にバランスよく力が入り、それがふくらはぎや太もも、お尻の筋肉にも伝わるため、脚のスタイルアップやシェイプアップも期待できるという。

 足指を開くのに重要なのは、前回解説したように、親指を開く母趾外転筋と小指を開く小趾外転筋。そしてもうひとつ、MP関節(中足趾節関節:詳しくは次ページ)から指を動かせることだ。「足指を使えていない人はMP関節から指を動かすことができない傾向がある」という。

立ち姿勢の基本は「足の間をこぶしひとつ分開ける」

立ち姿勢の基本は「足の間をこぶしひとつ分開ける」

 足幅に関係なく足指を使えるのがベストだが、立って鍛えるときは、足幅は「こぶしひとつ分」がお薦め。足関節の真上に股関節を位置させ、アーチを真上に引き上げられるため。足幅が狭いまたは広いと足裏に斜めに体重がかかり、アーチが潰れやすい。足と足の間を大きく広げる人、つま先が外に向きやすい人は、足指を開けない代償として、無意識に支持基底面を広げて立っているともいえる。