産業革命級の大きな構造変化が今、起きているのではないか

江田 日本の国民1人当たりの名目国内総生産(GDP)は世界19位(2019年)にまで下がっています。だから生産性を上げるために女性に働いてもらいましょう、でも男性よりとても安い賃金で、というのは不思議な話です。

 1人当たりの生産性を高めるために、どうやって柔軟性のある働き方をしてもらうか。デジタル変革が急速に起きている今、デジタルスキルをどうやって身に付けてもらうか。そうしたことを考えていかなければなりません。18世紀に英国で産業革命が起きて社会構造が大きく変革されましたが、それと同じようなことが今起きているのではないでしょうか。

―― ジェンダーギャップを埋めるためにどんなアプローチが必要ですか。

江田 日本ではジェンダー平等をしましょうと30年以上前から言われていますが、あまり進捗していません。政治のトップ、企業のトップがダイバーシティの実現へ真剣に取り組み、国の政策や企業の戦略に細かく入れ込んでいくことが必要です。

 国の政策は強制力のあるものにして、格差を是正し、社会全体がダイバーシティを取り込むようにしていくことが必要です。一方、企業はダイバーシティが競争力を強化することを認識し、きめ細かく従業員をサポートし、働き方や評価の方法を変え、男女同じ機会をつくっていくという、丁寧な作業が必要だと思います。

(聞き手/日経xwoman編集委員・羽生祥子、文/長坂邦宏)