世界経済フォーラム(WEF)が発表した「ジェンダーギャップ指数(男女平等指数)2021年」で日本の順位は156カ国のうち120位でした。28歳でマサチューセッツ工科大学(MIT)の助教、32歳で東京大学特任准教授、33歳で東京芸術大学デザイン科准教授に就任というキャリアを持つ、アーティスト・スプツニ子!さんに、今回の結果から考えることについて聞きました。

日本における女性の政治参加が急速に進む可能性は?

「2021年1月に始動した米国新政権では、女性が多数登用されました。日本でも同様のことが起き得るのでしょうか?」
「2021年1月に始動した米国新政権では、女性が多数登用されました。日本でも同様のことが起き得るのでしょうか?」

 リポートを見ると、日本におけるジェンダーギャップ解消の妨げとなっている最大の要因が政治分野にあることが改めて指摘されています。

 2021年1月に始動した米国新政権では、女性が数多く登用されました。では、日本の政治界でも、同時にたくさんの女性が登用される日は来るのでしょうか?

 日本国内で参加型デモクラシーの浸透を推進する若手中心の活動も生まれ、若い世代には女性の政治参加を応援する人が少しずつ増えているように感じます。これから私たちが根気強く世論を醸成していけば、もしかすると10~15年後ぐらいには、女性の政治参加が一気に進む可能性があるかもしれません。

 ただ、日本と米国には大きな違いがあります。それは、米国には実に多様な人が住んでいて人口動態も変化し続けているということ。そのため、政治家は世論の支持を得るために多様な意見を吸い上げ、時代の価値観やニーズに合わせて迅速に進化し続ける必要があります。私がdoors連載で紹介した「Systemic Racism(制度的人種差別)」や「Structural Sexism(構造的性差別)」の解消に、米国の政治家が着目するのは当然の流れです(詳しくは「『個性の時代。性別は関係ない』と言う前に見るべき現実」を参照)。

 一方で、日本社会の多様化は米国や欧州ほど進んでおらず、社会の価値観や物の見方がどうしても画一的なままになりがちで、大きく変革することが簡単ではありません。しかし、日本は歴史的に欧米の動きから良いところも学びつつ、国外からのプレッシャーを受けながら前進するという側面もあるので、そうなってほしいという期待はできると思います。