世界経済フォーラム(WEF)が発表した「ジェンダーギャップ指数(男女平等指数)2021年」で、156カ国中120位だった日本。順位そのものも気になる話題ではありますが、日常に潜むジェンダーギャップやジェンダーバイアスには、どのようなものがあるのでしょうか。また、それらとどう向き合い、どう対処していけばいいのでしょうか。ジェンダー課題や社会問題についての関心が高いバービーさんに話を聞きました。
ジェンダーバイアスはお互いさま
編集部(以下、――) 日常の中に潜むジェンダーギャップには、どのようなものがあると思いますか? 普段の生活の中で感じるジェンダーバイアスなどがあれば教えてください。
バービーさん(以下、バービー) 友人や知人と話していると、「パートナーが家事を何もしてくれない」という話はよく聞くので、家庭内での家事や育児の負担は、まだまだ女性のほうが大きいと思います。ただ、それは「家事育児に非協力的な男性が多い」という単純な話ではなく、今の日本社会において、「男性が働いて家計を支えるべきだ」という意識が根強くあることも関係しているのではないでしょうか。

女性自身が縛られている「女性らしさ」
バービー また、ジェンダーバイアスという点でいうと、女性自身にも、バイアスがかかっている場合もあると思います。例えば、新婚のときにはパートナーのために料理も洗濯もアイロンがけも頑張ってやっていたけれど、途中で疲れてしまって、家事をすることが負担になってしまうパターンなどです。私の友達にも、こうした悩みを抱えていた女性がいました。
―― 女性自身が「家事=女性の役割」と思い込んで、頑張りすぎてしまうパターンですね。「パートナーに尽くす女性」という理想像が、知らず知らずのうちに刷り込まれてしまっている場合もあると思います。
バービー そうですね。もちろん、パートナーのために尽くしてあげたい気持ちは分かりますが、相手のために家事をすることだけが、愛情表現ではないはずです。だから友達には、「相手はあなたが『家事好き』だと思っている可能性があるから、急に不満や愚痴を言われたら、びっくりするんじゃない?」という話はしたことがあります。男性も女性も、ジェンダーバイアスがあるのはお互いさま。女性自身が「女性らしさ」に縛られていることもあると思います。
―― 4月9日に結婚を発表しましたが、パートナーとの関係でジェンダーギャップを感じていることはありますか?