震災を機に、雑貨に囲まれた部屋から、家事がラクにできる安全性重視の部屋に変身させた瀧本真奈美さん。夫と2人暮らしの自宅を参考に、「手放し下手」に効果的な「1日1捨」が続くコツについて聞きました。今回は毎日使うキッチンと洗面室をご紹介します。
DIYで「飾る生活」を楽しんでいた瀧本真奈美さんがモノを減らしたきっかけは、2016年の熊本地震。モノの落下でケガをし、避難経路を塞ぎかねないと、「飾る」から「手放す」生活にシフトした。結果、災害への不安が軽減し、掃除や調理がラクにもなった。
そんな「手放しのプロ」がおすすめする習慣が、「1日1捨」+「週末片づけ」。
1日に1アイテムを手放す習慣を身に付け、意思決定能力を磨く。そして週末は、引き出し1段など、1カ所以上を整理。「この合わせワザで、部屋が目に見えてスッキリしていくので、続けるモチベーションに」。
ゴミ以外は、リサイクルショップと資源回収に出して手放すことが多いという。「大事なのは続けること。ストレスにならない手放し方を選びましょう」。
「1日1捨」3つのメリット
1. 手放す基準が分かるようになり、意思決定のトレーニングに
2. 使っていない理由に気づき、ムダ買い防止に
3. 持っている数(=管理するモノ)が減り、掃除も気持ちもラクに
「1日1捨」トレーニングのコツ
【トレーニング1】自分を苦しめているモノを探す
モノが増えれば管理するモノが増える。「手間や費用がかかるなど管理しにくく、自分を苦しめるモノから探せば、手放すモノが見えてきます」。
苦しめているモノリスト
・片づけにくくてストレスがたまる
・出し入れがしにくい
・掃除をするのが面倒&大変
・クリーニング代がかかる
・状態を維持するのに手間がかかる
・あまり使わないのに場所を取る
【トレーニング2】使わない理由を考えてみる
使わないモノには使わない理由がある。「『重い』『片づけにくい』『しっくり来ない』など、使用しない理由に納得できれば手放しやすくなるはず」。
【トレーニング3】文具・コスメ・靴下から探す
不要なモノが見つかりやすい小物から検討開始! 「特に文具やコスメ、靴下は、使っていないモノや使えないモノがたくさん眠っています」。
【トレーニング4】引き出し1つ分から探す
「『1日1捨』の場合、『今日は引き出し1段分から探してみよう』と視野を狭めて探し始めると、いらないモノが見つかりやすくなりますよ」
【トレーニング5】収納を減らす
時間がある休日は、収納などの家具が必要かの検討を。「収納を減らせばおのずと手放すモノも増え、少ないモノで暮らそうという意識の芽生えも」。
【トレーニング6】ゴミの日の前日から始めてみる
毎日続かなくても、翌日に2つ捨てればいい。「続ける自信がない人は、『ゴミの日の前日だけ手放すモノを探す』などのルールで、気軽に始めて」。