コロナ禍以降、利用者が急増! 自分では出合えない本に出合えると人気の「選書サービス」。選書のプロが読者に選んだ3冊とは? 今回は、季節の本屋さん主宰・ナカセコエミコさんのおすすめ本を紹介します。
・「北欧、暮らしの道具店」店長のバイブル本&映像作品
・「お菓子のサブスク」で注目の起業家が選ぶ本&映像作品
・「文喫」副店長が働く女性に薦める3冊&人生を変えた本
・「季節の本屋さん」主宰者が選んだ3冊&人生を変えた本 ←今回はココ
・年間250冊以上読む「本好き」が働く女性におすすめの本
・年間150作以上見る「映画&ドラマ好き」のイチオシ作品
多忙な会社員時代に欲していた「本のサブスク」を自身で実現
働く女性のための選書サービス「季節の本屋さん」を主宰し、すべての選書を担当するナカセコエミコさん。サービスの立ち上げは、会社員時代、ナカセコさんが大好きな本と縁遠くなってしまったことに起因している。
「仕事があまりにも忙しく、本を探しに本屋へ行ったり、ネットで検索することすらハードルが高くなってしまって…。もっと言えば、仕事で選択や決断をすることが多く、プライベートでの選択や決断を1つでも減らしたいという思いから、本を選ぶこと自体が煩わしくなってしまった時期がありました」
まだサブスクという概念がなかった時代に、「本を定期的に届けてくれるサービスがあったらいいのに」との切なる思いを、会社を辞めて実現した。「季節の本屋さん」は、個別の選書ヒアリングは行わず、その月や季節ごとのテーマに沿って選書した本を組み合わせて送付する、おまかせスタイル。
「今月はどんな本が届くんだろうと楽しみにしてくださっている方がたくさんいます。働く女性や大人の女性の多くは、仕事や子育てや介護に追われ、季節を感じる余裕や暇がない方も多いので、本を読むことでタイムリーに四季を感じてもらえたらと願いながら選書しています」。

銀行員、図書館司書を経て、一般企業の商品開発、経営管理、社員研修に長年従事。退職後、2017年に女性のキャリアとライフスタイル、書評を中心に執筆や商品企画を行う会社「FILAGE」を設立。
1970年代生まれのクリエイターたちへのインタビューをまとめた本。「会社員時代に出合った本です。ブックディレクターの幅允孝さんのページを読んで、選書したり、本と出合う場をつくる仕事があることを初めて知りました。今の道に進むきっかけとなった本です」。