読者の勉強に関する悩みで一番多いのが、「なかなか暗記できない!」という問題。そこで、脳科学の視点から、脳に記憶を定着させる効果的な勉強法を教わりました。

 「『覚えられない』の解決には、繰り返すこと。これに尽きます」と京都大学ヒト行動進化研究センター高次脳機能分野教授の中村克樹さん。

 「勉強でも自転車の乗り方でも記憶として定着するとき、脳では神経細胞(ニューロン)同士をつなぐシナプスの結びつきが強くなるという変化が起こります。この変化は、ひたすら“繰り返す”ことで起こるのです」。つまり、学習方法によって記憶力に差が生まれるということ。

 効果的な勉強法は「自分なりに情報を整理したノートをつくったり、書く・聞くといった運動や感覚を使うこと。黙読してマーカーを引くだけでは頭に残りません」。さらに「脳は使えば使うほど働きがよくなるので、繰り返し勉強することで脳が活性化する相乗効果もあります」。

記憶の種類
記憶の種類
記憶はまず、目や耳からの情報が「感覚記憶」として数秒間ほど保持される。なかでも、特に注意を向けた情報が「短期記憶」で保存され、それを繰り返し覚えたり、頭で整理した情報が蓄えられると「長期記憶」となる。長期記憶には「宣言記憶」と「非宣言記憶」があり、ここがいわゆる「記憶」となる

 勉強脳をつくる3つのポイントは下記の通り。

【1】“繰り返し+分割”が王道&確実な記憶法
【2】“好奇心や関心を味方に”する
【3】“睡眠・食事”がいい脳をつくる

 次のページから、勉強脳をつくる3つのポイントを具体的に説明していこう。