世界の舞台で戦うトップアスリートの栄光の裏には挫折があります。プレッシャーや失敗といった立ちはだかる壁にどう立ち向かい、乗り越えてきたのでしょうか。ネガティブな感情から抜け出せるヒントをアスリートの行動から学ぶシリーズを全3回でお届けします。今回は、陸上競技100mハードル日本記録保持者の寺田明日香さんです。

逆境越えFILE2 「結果が出ない」を克服

摂食障害のどん底から結婚・出産を経て競技に復帰。
「諦める力」が人生を好転させた
寺田明日香さん(29歳)

1990年北海道生まれ。高校卒業後、実業団選手に。日本陸上競技選手権100mハードル3連覇。2009年世界陸上出場、アジア選手権で銀メダルを獲得するが、相次ぐケガで13年に引退。早稲田大学入学・結婚・出産を経て、16年に7人制ラグビーに挑戦、日本代表練習生に。18年陸上競技へ復帰を表明。19年、12秒97の日本新記録を樹立し世界陸上出場。ジャパンクリエイトグループ所属
1990年北海道生まれ。高校卒業後、実業団選手に。日本陸上競技選手権100mハードル3連覇。2009年世界陸上出場、アジア選手権で銀メダルを獲得するが、相次ぐケガで13年に引退。早稲田大学入学・結婚・出産を経て、16年に7人制ラグビーに挑戦、日本代表練習生に。18年陸上競技へ復帰を表明。19年、12秒97の日本新記録を樹立し世界陸上出場。ジャパンクリエイトグループ所属

 23歳で引退。6年ぶりの復帰レースから半年後、驚きの速さで日本記録を樹立した陸上競技100mハードル選手の寺田明日香さん。だが、その道のりは決して平坦(へいたん)ではなかった。

 高校3年生以降、日本選手権3連覇を果たす実力派。だが実業団所属4年目以降、ケガを機にタイムを落とし、日本選手権で予選落ちするなどの絶不調に陥った。まさかの急落に克服の仕方が見えず、周囲の期待と現実とのギャップに自信を喪失。「摂食障害で気持ちが不安定になり、誰も具体的な解決策を提示してくれずイラついた。今思えば人任せでした」。監督の「逃げるのか」の言葉に背を向け、陸上人生に終止符を打つ。