世界の舞台で戦うトップアスリートの栄光の裏には挫折があります。プレッシャーや失敗といった立ちはだかる壁にどう立ち向かい、乗り越えてきたのでしょうか。ネガティブな感情から抜け出せるヒントをアスリートの行動から学ぶシリーズを全3回でお届けします。今回は、陸上競技100mハードル日本記録保持者の寺田明日香さんです。
逆境越えFILE2 「結果が出ない」を克服
摂食障害のどん底から結婚・出産を経て競技に復帰。
「諦める力」が人生を好転させた
寺田明日香さん(29歳)
23歳で引退。6年ぶりの復帰レースから半年後、驚きの速さで日本記録を樹立した陸上競技100mハードル選手の寺田明日香さん。だが、その道のりは決して平坦(へいたん)ではなかった。
高校3年生以降、日本選手権3連覇を果たす実力派。だが実業団所属4年目以降、ケガを機にタイムを落とし、日本選手権で予選落ちするなどの絶不調に陥った。まさかの急落に克服の仕方が見えず、周囲の期待と現実とのギャップに自信を喪失。「摂食障害で気持ちが不安定になり、誰も具体的な解決策を提示してくれずイラついた。今思えば人任せでした」。監督の「逃げるのか」の言葉に背を向け、陸上人生に終止符を打つ。