1000万円を貯めるのも大変なのに、1億円なんて夢のまた夢—─と考えがちですが、「金融資産1億円超え」=「億り人」は「決して遠い存在ではない」と、元証券マンの大江英樹さんは言います。多くの億り人に共通する行動や考え方から、お金を貯める極意を学びましょう。
・100人のうち3人? 資産1億円超えの人たちの共通点 ←今回はココ
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自分を律して投資を続けることで1億円は夢ではない!
「億り人になるためのカギは“収入以上に使わない”ことに尽きます」。そのための確実な方法は天引き習慣を持つこと。そして一定の余剰資金ができたら投資で増やす効率を上げたい。「貯蓄で1億円貯める人もいますが、平均的な収入、支出の人が貯蓄だけで1億円に届くのは難しい」ためだ。ただし、毎月5万円を積み立て年利3%で運用できても、1億円到達は68年後(※現行の税率で計算)。スピードを上げるには支出を見直し少しでも投資額を増やす努力が必要になる。
投資は長期分散が鉄則。時折、デイトレードなどで瞬く間に億り人になったという話も聞くが、「一瞬で儲かる方法は一瞬で失うリスクと隣り合わせ。億り人だったのは一瞬かも」。投資を続けていると暴落に遭遇することも。「一番のNG行動は慌てて売ること」。下落を続ける恐怖から手放したくなるのが人情だが、「20〜30年の時間の流れで見れば暴落は一瞬。じっと堪えて回復を待ちましょう」。一方で、暴落時は買いのチャンスでもある。「毎月少額投資を続けてもなかなか1億円には届かない。億り人になるには、どこかでリスクを取り多くの金額を投資する勇気も必要です」。
このように自分を律して投資を続けることで1億円は夢ではなくなる。「ただし、自分の幸福の価値観を明確にしないままでは、いくら貯めても満足できない人生を送ることに。1億円があなたの人生の目標ではないことを忘れないでください」。