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自信満々はリーダーの条件なのか 管理職にこそ多様性を

小早川優子 企業は経営戦略に「多様性」を組み込むべきだ

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企業にとって多様な人材を採用し、育成していくことは必須です。管理職の多様性の重要性も増しています。ワークシフト研究所・代表取締役社長の小早川優子さんに、管理職になぜ多様性が求められるのかを聞きました。

日経xwoman編集部(以下、略) 管理職といえば「高い仕事スキルを持つ」「人並み以上のやる気がある」といった画一的な能力が求められる印象があります。小早川さんは「管理職にも多様性が求められる」と言っていますね。

小早川優子さん(以下、小早川) 実際には、国内で活躍する女性リーダーの多くは高いスキルを持って、人並み以上にやる気を持っている方が多いです。仕事に注力し、「スキルが高く」「自信に満ちた」男性リーダーがまだまだ多く、そういった職場環境にいれば自然と似たような性質になるためでしょう。

 でもこれは健全な状況なのでしょうか。社員に多様性が必要であるという認識が、これだけ世間的に広がっている中、なぜ管理職には画一的な能力や性質が求められるのでしょう。私は常々、「スーパーウーマンのような女性リーダーは、いくつもあるリーダーのうちの、1タイプでしかない」と主張しています。

 小早川 リーダーももっと多様であるべきです。例えば「自信がない」リーダー。一般にリーダーは自信満々でいるほうが人をひきつけ、決断力があることが望ましいと思われることが多いでしょう。でも、私は非常に優秀で結果も出している「自信がない」リーダーを何人も知っています。

 そういうリーダーたちは自信のなさゆえに、弱者の気持ちに寄り添うことができる。不安を抱えた部下の気持ちを理解して支え、部下が本来の実力を発揮できるようにサポートするからでしょう。自信満々の負け知らずのリーダーに同じことができるでしょうか。もちろん、自信のあるリーダーが必要なケースもあるでしょうが、それはあくまでケース・バイ・ケースのはずです。

―― リーダーはパワフルでどんな困難にも果敢に挑むべき存在だというイメージがありましたが、それはリーダータイプの1つに過ぎないのですね。そもそもどうして、リーダーに多様性が必要なのでしょう?

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