出産予定日を早めに把握できる

古田 育休取得の意向を早めに把握することを徹底しています。具体的には、人事課は四半期に一度、各所属の管理職に、部下の家庭に出産の予定があれば、分かった段階で「育児参加プラン」を提出するよう、依頼しています。これにより、所属課も人事課も、職員の配偶者の出産予定日を早めに把握することができます。

 実際に所属の管理職に聞いてみると、「数カ月前から育休の取得予定を把握できれば、業務を前倒しで進めたり、所属内で人員配置のやり繰りをしたりして対応できる」との声をもらっています。

―― 育休を取得した男性にポジティブな効果はありますか?

古田 「改めて、社会とのつながりの大切さを知った」「仕事の効率性をより意識するようになり、早く帰れるように時間管理をしっかりやるようになった」といった声があります。家事育児を「自分ゴト」として行うためにも、とても大切なことだと感じているようです。仕事を離れることで、逆に引き締まるんでしょうね。

―― 今後の課題は何でしょう?

古田 50%超の男性職員が育休を取得していますが、言い換えれば、まだ50%近くが取得していないんですね。その多くは土木や防災などの分野の職員です。専門性が非常に高い分野で、代替となる正職員の配置が難しい、というのが大きな理由です。これには、育休の取得時期をずらしたり、育休任期付職員を採用したり、といった対策を取っていくことが必要だと思っています。

 また、「給与面に影響が出る」というのも取得をためらう理由です。これについて、まずは「1カ月以下の取得ならばボーナスへの影響はない」ということも、繰り返し所属の管理職に周知します。そして、給与面を理由に取得をためらう職員に伝えてもらうことが大切と考えています。

取材・文/飯島圭太郎(日経xwoman編集部)