『日経WOMAN』と「日経ウーマノミクス・プロジェクト」が「企業の女性活用度調査」を実施しました。総合1位は2年連続で資生堂に。本記事では結果概要をお伝えします。
働く女性のキャリアとライフスタイルを応援する女性誌『日経WOMAN』(発行:日経BP)と日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」は、「企業の女性活用度調査」を実施、2023年版「女性が活躍する会社BEST100」をまとめた。512社から得た回答を基に、『日経WOMAN』6月号(5月6日発売)誌上にて総合ランキングBEST100を発表した。同調査は『日経WOMAN』が、1988年の創刊時から不定期で実施しているもので、今回で21回目を迎えた。
「働きがい」と「働きやすさ」という2つの観点から、企業における女性社員活用の実態を 1.管理職登用度 2.女性活躍推進度 3.ワークライフバランス度 4.人材多様性度の4つの指標で測定し採点。それらの合計得点を偏差値化して総合スコアとし、総合ランキングを作成した。結果概要は次の通り。
『女性が活躍する会社』 総合ランキング BEST10
順位 | 企業名 | 総合スコア |
---|---|---|
1位 | 資生堂 | 78.8 |
2位 | アフラック生命保険 | 76.5 |
3位 | 髙島屋 | 74.9 |
4位 | 損害保険ジャパン | 74.7 |
5位 | りそなホールディングス | 74.7 |
6位 | 三井住友海上火災保険 | 74.2 |
7位 | パソナグループ | 74.0 |
8位 | EY Japan | 74.0 |
9位 | 住友生命保険 | 73.8 |
10位 | 東京海上日動火災保険 | 73.6 |
今年、総合1位になったのは資生堂。2022年も総合1位で、2年連続となった。21年からは全社に「ジョブ型人事制度」を導入(美容職、生産技術職は除く)。若手が多様なロールモデルと触れる機会を増やすために「キャリアメンタリング」制度を導入。女性リーダー研修や女性役員と女性社員とのメンタリングプログラムなどリーダー育成機会が充実、23年の女性管理職比率は37.6%(22年37.3%)に向上。さまざまな施策で、男女問わず、社員それぞれをライフステージに沿ってサポートしている。部門別では、管理職登用度でも1位、人材多様性度で3位となった。
2位は、アフラック生命保険(22年は総合3位)。女性管理職の道すじを社長自らが率いるダイバーシティ推進委員会でつくる。2022年から女性管理職候補のキャリア形成を役員が直接支援し、早期の昇進を目指す「スポンサーシップ制度」を導入。22年の女性管理職比率は25.3%で、8年連続上昇している。部門別では、人材多様性度で1位になった。
3位は髙島屋(22年は総合6位)。女性の平均勤続年数は26年3カ月で、男性の23年5カ月を上回る。男女問わず仕事と育児の両立支援を展開し、育児中のキャリア醸成にも力を注ぐ。女性管理職比率は近年30%前後を維持し、男性育休取得率は3年連続で100%を達成。部門別では管理職登用度で3位となった。