2021年10月23日に開催された「第3回 女性首長によるびじょんネットワーク」。女性活躍の後押しをすることを目的に、全国各地の女性首長や経営者、駐日女性大使による女性視点を取り入れた組織運営や地域活性化策などについて、講演やパネルディスカッションが行われました。今回はその中の一つ、「女性リーダーの醍醐味」をテーマに会社役員や駐日大使が討論したパネルディスカッションのリポートをお届けします。

女性リーダーとして大切にしていることは「傾聴」

左から、モデレーターを務めたForbes JAPAN Web編集長 谷本有香さん、アドビ マーケティング担当バイスプレジデント 秋田夏実さん、駐日ヨルダン・ハシェミット王国特命全権大使 リーナ・アンナーブさん、駐日スロベニア共和国匿名全権大使 アンナ・ポラック=ペトリッチさん。徳島商工会議所会頭/寺内製作所代表取締役の寺内カツコさんはリモート参加
左から、モデレーターを務めたForbes JAPAN Web編集長 谷本有香さん、アドビ マーケティング担当バイスプレジデント 秋田夏実さん、駐日ヨルダン・ハシェミット王国特命全権大使 リーナ・アンナーブさん、駐日スロベニア共和国匿名全権大使 アンナ・ポラック=ペトリッチさん。徳島商工会議所会頭/寺内製作所代表取締役の寺内カツコさんはリモート参加

谷本有香さん(以下、――) まずは、皆さんが考える「リーダーとしてのあるべき姿」について教えてください。秋田さんはアドビにおいてアジア地域で唯一の女性バイスプレジデント(副社長)とのことで、リーダーの立場で大事にしている信念は何でしょうか。

秋田夏実さん(以下、秋田) 大事にしていることは「傾聴」です。しっかりと相手の話を聞いて共感し、そして組織の中で心理的安全性を担保することを心掛けるようにします。

 こう考える背景についてお話しさせてください。私は今まで、日本の組織にも、海外の組織にも所属した経験があります。日本の組織における従来のリーダーシップは長らく、トップダウン型かつ支配的であったように思います。しかし現代のように、変化が激しく先の見通せない「VUCA(ブーカ)の時代」においては、どれほど優れた経営者であってもビジネス全体を見渡すことはできません。

 つまり、よりよい選択をするためにはチームに所属するメンバーが持つさまざまな知見やアイデアを傾聴することが重要になってくるのです。リーダーは「自分にはすべてが見えているわけではない」という謙虚さを持ちながら、仲間の声に耳を傾けてよい選択を選ぶことがこれからの時代に求められると考えています。

―― 「傾聴」は女性に限らず、男性にも必要な素養ですよね。寺内さんはいかがでしょうか。

寺内カツコさん 私は従業員約120人の先頭に立っています。目標を掲げたら、ぶれることなく、達成に向けて会社一丸となって頑張ることを信念にしています。ひたすらに拡大路線へは走りません。身の丈に合った規模での経営を維持することを鉄則にしています。その姿勢が顧客や従業員からの信頼につながっていると考えます。