ジェンダーギャップを埋めるには135年かかる

―― 今回のテーマは「女性リーダーの醍醐味」です。女性リーダーの醍醐味をもっと多くの人に知ってもらうために、女性管理職の比率を上げるためにはどうしたらいいと思いますか。

秋田 一方通行の組織では、現状の課題は解決できません。だから経営者はもっと女性を管理職に登用するだけでなく、表面的ではない本気のD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)に取り組んでいただきたいです

 そのためには数値目標を設定し、具体的なアクションプランへ落とし込む必要があります。アクションプランが明確になれば、課題や今やるべきことが可視化され、少しずつかもしれませんが、着実に女性管理職の立場は変わっていきます。

アンナーブ 女性はプライベートと仕事が切り離せない場合が多いです。ライフイベントなどの個人的な課題が大きいため、潜在的に社会で活躍するチャンスが奪われているのです。ここを解決しなければなりません。

 私が最近ハッとしたのは、ジェンダーギャップを解消して男女が平等になるには135年かかるというWEFのリポートです(編集部注:パンデミックの影響で、世界的なジェンダーギャップの解消にかかる年数は99.5年から135.6年へ一世代分増えたと、2021年3月31日に世界経済フォーラムが発表)。この状況は先進国も途上国も関係ないといいます。しかし私は、一人ひとりの女性リーダーが力を合わせることで、この数字は縮められると確信しています。

文/橋本岬(日経xwoman) 写真/女性首長によるびじょんネットワーク実行委員会提供