世界経済フォーラム(WEF)による「ジェンダーギャップ指数2022」で、日本は146カ国中116位でした。多様性のある社会の実現はほど遠いと感じてしまいますが、多様性があると注目されている国も、政策の法律化やさまざまな取り組みを経て変化し、今も完全な男女平等のために試行錯誤を続けています。性別・年齢などの多様性を体現する「世界基準」のリーダーたちから、勇気をもらえる記事を集めました。
「多様性」は地道な取り組みが重要
「わが国には、ジェンダー平等への道のりを女性が戦ってきた長い歴史があります。女性たちの粘り強さと、歩みを進めるための団結力が、私たちの成功の鍵でした」
そう話すのは、アイスランド現首相のカトリン・ヤコブスドッティル氏です。13年連続で世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数ランキングで1位を獲得しているアイスランド。社会の常識が変わっていくのを目の当たりにしたというヤコブスドッティル氏が、アイスランドのジェンダー平等の進展とそこに至るまでの経緯、推進している取り組みについて話してくれました。(2022年5月30日掲載)
「どの国でも、女性でも男性でも首相という職には多くのことが要求されます。アイスランドは小さい国ですが、首相が向き合う課題は同じです」
若い女性首相として働くことについて質問され、ヤコブスドッティル首相はこう答えました。アイスランドでは「女性だから選ばれた」という声は、完全にゼロではありませんが、女性活躍は当たり前だそう。北欧ジャーナリストの鐙麻樹さんが、社会を変えるために活動するアイスランドの女性議員たちに話を聞きました。(2022年2月4日掲載)
「複数の役割をこなす女性は、私が最初ではありません。仕事をしながら赤ちゃんを産む女性も、私が最初ではありません。ほかにも多くの女性がやってきたことです」
現職の首相として初めて産休を取得したニュージーランド首相のジャシンダ・アーダーン氏は妊娠を公表した時、こう語っていました。ジェンダーギャップ指数ランキングで毎年上位にいるニュージーランド。多様性のある社会や男女間賃金格差解消の実現についてどう考えるのか、2019年9月にアーダーン氏が来日した際に行ったスピーチを紹介する記事です。(2019年10月16日掲載)
「私には第57代ニューヨーク州知事として州を率いる用意ができています」
21年にニューヨーク史上初の女性知事に就任したキャシー・ホークル氏の言葉です。アンドリュー・クオモ前知事のコロナ感染死者数隠蔽(いんぺい)疑惑やセクハラ疑惑のスキャンダルが発覚するまで、ホークル氏の名前はニューヨーク州内ですら広く知られていなかったのだそう。そんな彼女が州民からの信頼を得るために地道に行ってきたこととはどんなものだったのでしょうか。米国でビジネス・コンサルタントとして活動する渡邊裕子さんのリポートはこちらです。(2021年8月26日掲載)
「親愛なる皆さん、ジェンダー平等の実現に向けて働いている身としては、毎日が女性デーだといえます。この数年間、日々の努力が必要でした」
フィンランドでジェンダー平等施策を担当する「平等大臣」のトゥーマス・ブルンクヴィスト氏が、3月の国際女性デーに寄せた動画メッセージ。フィンランドでも男女間賃金格差や女性のリーダー的ポジションへの登用などが課題なのだそう。フィンランドが男女格差を確実に解消するために取っている具体的な対策とはどのようなものなのでしょうか。(2022年3月7日掲載)
構成/日経xwoman編集部