女性が置かれた不利な立場が、コロナで明らかに

SHELLY 例えば、子どもの頃には、「お嫁さんになりたい、お母さんになりたい」と夢を抱かせるような教育がある。一方で、結果的に離婚となったときに、女性の生活をサポートするような仕組みやセーフティネットが足りない状態です。養育費の支払いに関しても、きちんと支払わせる仕組みが国レベルでほとんどありません。

SHELLYさん

成毛 確かに、離婚の制度問題はもっと真剣に考えるべきだと思いますね。選択的夫婦別姓が議論されていますが、女性が不利益を被る制度を変えようとしないのは、政治の「不作為行為」と言っていいと思う。改善のためには女性議員を増やさないとダメだと思いますが、どんな方法がいいでしょう?

SHELLY 私は、クオータ制(※)を取り入れるなどして、女性議員の数値目標を設定して強引に進めないと変わらないと思います。これまでズルズルやってきた結果が今、日本のジェンダーギャップ指数120位(156カ国中、2021年)に表れている。ずっと低迷している状態ですよね。ジェンダーギャップというワードもようやく最近、認知されてきたくらいです。

 新型コロナウイルスの影響で、苦しい生活に陥っている女性がすごく増えました。その理由をひも解くと、女性には非正規雇用が多かったり、そもそもシングルマザーには相対的貧困に陥っている人が多かったりと、これまで蓋をしてきた部分が見えてきた。それでようやく国が動き出した状態だと思います。一時金を支給するなど、その場しのぎの対処にとどまるのではなく、もっと根本的な改革が必要ですよね。

※クオータ制=企業幹部や政治家などにおける女性の割合を一定に決めて登用する制度

女性がトップに上がれないのは「能力がないから?」

SHELLY 今、日本の政治家の男女比は9:1くらいで、人数で圧倒的に男女差があります。でもそれって、女性に能力がないからですか? 本当に女性にはできないんですか? そこを一度しっかり考える必要があります。やっぱりそこには、「ガラスの天井」があるんだと思う。とにかくいったん強引にでも数を平等にすることが大事で、そこから調整していけばいいと思うんです。今、本質的な部分で「日本って本当に先進国なの?」と問われている気がします。

成毛 先進国とはいえませんよね。とはいえ、途上国がジェンダーギャップへの意識が低いかと言えばそうではない。クオータ制、僕も賛成です。やり方はいろいろありますが、2つ挙げると、1つは、政党の立候補者の半分を女性にすること。そうでないと党として認めないことにする。2つ目は、比例代表と選挙区のほかに、「女性区」という特別枠を作って数を増やす。それぐらいオーバーシュート気味にやったほうがいいと思いますね。

成毛眞さん

SHELLY 私もそう思います。日本は、前例がないことに腰が引ける文化があるけれど、それがいろんな進化の邪魔をしていると思う。それでは何も新しいことが生まれないから、とりあえず一度思いきってやってみる勇気が必要ですよね。

成毛 ちなみに、SHELLYさんのいる芸能界は、女性が進出している業界というイメージが強いのですが、いかがですか?