ロールモデルの登場で「らしさ」も変わる

SHELLY 女性の人数はそれなりにいるかもしれません。ただやっぱり芸能界も役割や立ち位置がはっきりしていて、「女性はこうあるべきだ」という風潮は色濃く残っていますね。例えば芸人さんなんかは、「らしさ」から外れていることが、面白さのひとつになる部分もあります。でもそれは、「らしさ」があってこその面白さ。根本的にバラエティーには、常識を前提にした上での非常識の笑いというものがあります。でも、ジェンダーも多様ですから、「らしさ」を求めることで生きづらくなる人も多いと思うんです。

成毛 確かに、女性比率など制度的な問題は、法律を変えれば改善できますが、「らしさ」や常識は、意識の問題ですから、歴史的に見ても変えていくには時間がかかりそうですね。

SHELLY でも、思いきって一度ガラッと変えてみれば、ほんの数年で、「らしさ」の基準も変わると思うんですよね。ぐいぐい引っ張ってくれるような女性リーダーのロールモデルがもっと出てくれば、世間の意識も変わってくるのでは?

対談するSHELLYさんと成毛眞さん

成毛 世界に目を向けると、英国には元首相のサッチャー氏がいたし、ドイツにはメルケル首相がいる。東欧諸国などにもいて、女性はリーダーとして適しているねとみんなが気づき始めていますよね

SHELLY 実際にコロナ対策でも、台湾やニュージーランドなど、女性がトップで陣頭指揮を執った国は、初期の状況を迅速にコントロールできたといわれています。あるメディアで、男性と女性とでは考え方が違うという記事を読んだのですが、だったら、男女が一緒に話し合い、お互いの良さを生かしていろんな案を出すに越したことはないわけです。例えば、女性活躍について話し合う会議に男性ばかりが出席するのもおかしいですよね。もちろん男性が考えてくれるのはうれしいけれど、やはりそこに一定数の女性を入れることが大事だと思いますね。

構成/西尾英子

SHELLY
1984年、神奈川県生まれ。14歳でモデルデビューし、その後はラジオやバラエティー番組、情報番組のキャスターや司会としても活躍。現在は2人の女の子のママとして、子育てと仕事を両立中。テレビ、ラジオで活躍するほか、女性の生き方や家族の在り方についても積極的に発言。自身のYouTube番組「SHELLYのお風呂場」では、性教育についての情報発信も行っている。
成毛眞
1955年、北海道生まれ。86年にマイクロソフトに入社し、91年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後は、投資コンサルティング会社、インスパイアを設立。現在は書評サイト「HONZ」の代表も務める。多分野にわたる深い造詣で知られ、近著『2040年の未来予測』(日経BP)では、テクノロジーが発達し、少子高齢化が進んだ未来の暮らしについて、データを基に描き出し話題を集めている。