女性は本来、マイノリティーではない

SHELLY 私は、「それぞれの『美しい』があっていいじゃん」というのが、ルッキズムをなくした終着点なんじゃないかなと思っているんです。「私は脇毛を生やしてそれを三つ編みするのが好き!」という人もいれば、「私はきれいにさっぱり処理するわ」という人もいていい。それぞれが1番しっくりくるものを見つけるのが、ベストなんじゃないかな。

成毛 社会的にも経済的にも、多様性が担保されるというのは、これからの重要課題ですよね。いろんな人がいるからいろんな新しいものが生まれ、経済も良くなるし、みんなも幸せになる。多様性を担保するときに最も身近なのは、やはり女性の存在です。女性にまつわる課題を解決すると多様性が増して、いろんな生き方や働き方が出てくる。そういう社会だと楽しいし、何よりみんなが生きやすいですよね。

成毛眞さん

SHELLY 数で見れば、本来、女性はマイノリティーではありません。それなのに、マイノリティーとして端っこに追いやられてきたわけです。

育休取得は、大学院に行くようなもの

成毛 世の中の消費者の半分以上は女性ですからね。よくいわれるのは、「最後は女性の鶴の一声で決まる」と。特に住宅や車なんかはそう。

SHELLY 一方で、実際は女性は相手にされないことが多い。私も経験がありますが、車や住宅の営業担当者が私とは目を合わせず、元夫にばかり話して、私が質問しても彼に返事をするんですよ。びっくりしました。ああ、私を相手にしてないんだなあと。

成毛 うちも、証券会社の担当者が、口座を持つ妻ではなく、僕にしか話さない。何考えているんだと、ものすごく腹が立ったことがあります。「女性に正しく接している会社ランキング」を作って、ダメな会社の商品は不買運動をするくらいでもいいんじゃないかと思う。

SHELLY 企業でも、「女性は結婚したり子どもを産んだりしてどうせいなくなる、戻ってきても時短やフレックスで働く、それなら非正規雇用で雇おう」といった考え方がずっと続いてきました。けれど、育休から戻ってきた人は能力が上がるという側面もあります。子どもを産み育てることによって、新たな社会問題や課題が見えてきて、それをビジネスによって解決したいという熱意も生まれる。要は、会社にとってものすごく有益な人材が戻ってくるわけです。育休を取得することは、大学院に行くようなものだという考えが一部では広まってきていますよね。