「私が描く、選ぶ、動き出す」をキーワードに、2021年5月にオンラインで開催されたイベント「WOMAN EXPO TOKYO 2021」。タレントのSHELLY さんと、元日本マイクロソフト社長、HONZ代表の成毛眞さんが「2040年の女性の生き方」について対談を行いました。3回シリーズの最終回となる今回は、性別を巡る無意識のバイアスについて語ります。

成毛眞さん(以下、成毛) 女性を巡る課題への関心の高さは、家庭環境も影響するかもしれませんね。わが家には一人娘がいるのですが、そうなると子どもが小さなときから、いかに娘が不利益を被らず、幸せでいられるかを考え、頑張ろうとするわけです。

SHELLYさん(以下、SHELLY) でも、今どき、「身近に女性がいないから女性が抱える課題に気づかない」「マイノリティーの人たちが周りにいないから、気持ちが分からない」と言い訳するのは、もはや目をそらしていると思われても仕方がない。マイノリティーの言葉に耳を傾けるというのは、マジョリティーとしての責任だと思うんです。「あなたがこれまでこの課題に向き合ってこなくてよかったのは、たまたま恵まれた立場だったからだよ」ということに、まずは気づいてほしいです。

成毛眞さん(左)と、SHELLYさん(右)。対談は感染対策をした上で十分な距離を取って行った
成毛眞さん(左)と、SHELLYさん(右)。対談は感染対策をした上で十分な距離を取って行った

SHELLY いまだに「息子にはいい学校に行ってほしいけれど、娘は伸び伸び育ってほしい」と言う人もいます。でも、性別に関係なく、本人がしたいようにさせればいいと思うし、今後どう育つかなんて誰にも分からないから、想像力を持って育てないといけない。そうでないと、結局親が子どもに、「らしさ」を植え付けてしまうことになりかねません。