女子中高生に理系の道があることを知ってほしい

―― どのような研究をしているのでしょうか。

浅川 主にアクセシビリティ(利用のしやすさ。特に障がい者が使えるようにする)技術の研究に携わっています。国内で点字のデジタル化システムや障がい者向けの音声システムなどの研究を行った後、現在は米国IBMで研究を続けています。

―― 日本と米国、両方で働いてきた浅川さんから見て、日本の技術研究現場にはどのような課題を感じますか。

浅川 ダイバーシティという観点では、米国に比べて、女性の技術者がまだまだ少ないという課題があります。私が教授を務めている米カーネギーメロン大学の情報科学部では学生の男女比が半分半分。日本では想像できない比率ですよね。

 カーネギーメロン大学は女子学生を増やすため、さまざまな取り組みをしています。例えば、入試試験では技術力だけでなくコミュニケーション力やリーダーシップ力も評価対象にしています。さらに学校内に女性のメンターがいて、女子学生の学校生活をサポートする仕組みも整えています。

 とはいえ、私が技術者として働き始めた35年前に比べると、日本でも女性技術者が登用される機会は確実に増えています。この流れを加速させるため、私自身、女子中高生が参加する講演会に登壇するなど、進路の選択肢として理系の道があることを知ってもらう取り組みに力を入れています。