新型コロナウイルスの感染拡大を抑える手段として、新技術であるメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンが世界中で使われています。開発した企業の一つ、モデルナ(米国)でワクチン開発責任者を務めるフランチェスカ・セディアさんは、ジェンダーや国籍などにおける多様性が、「従来の考え方や枠組みを壊す原動力になる」と話します。理系の分野で女性が活躍するために大切なことについても聞きました。

組織の多様性はイノベーションに不可欠

フランチェスカ・セディアさん モデルナ シニアバイスプレジデント メディカルアフェアーズ 呼吸器領域ワクチン
フランチェスカ・セディアさん モデルナ シニアバイスプレジデント メディカルアフェアーズ 呼吸器領域ワクチン
イタリアのシエナ大学で呼吸器系疾患を専門とする医学博士号を取得後、カイロン・ノバルティスファーマ、GSKを経てモデルナへ。現在、呼吸器系ワクチン責任者を務め、呼吸器系感染症ポートフォリオのメディカルアフェアーズ戦略のリーダーシップ、開発、実行の責任を担っている。

編集部(以下、略) 今日は、女性のキャリアやダイバーシティの話を中心に聞いていきます。モデルナでは日本法人の社長も女性ですが、ジェンダーをはじめとするダイバーシティの重要性について、どう考えますか。

フランチェスカ・セディアさん(以下、セディア) 企業がイノベーションを起こすうえで、ダイバーシティはなくてはならないものです。私は組織に多様性があることそのものが、組織内の会話や議論を豊かにすると信じています。

 特にジェンダーダイバーシティがもたらすのは、元々あったやり方の見直しです。多様な人が同じテーブルについて議論するからこそ、新しいチャレンジの視点を得られます。新薬開発といったイノベーションには、従来の考え方や枠組みを壊すことが求められる場合が多いですからね。

 モデルナの従業員のグローバルでの女性比率は47%と、全体の半数に近づいています。さらに、シニアリーダーの女性比率は40%で、これは他の企業と比較しても驚くべき数字だと思います。

 会社として、ターゲットとなる目標を立て、それに向かってしっかりと取り組むことで、世界に対して、女性は企業の価値向上に貢献できることを示せると考えています。もちろん、女性リーダーがよりチャレンジしやすくなるような、周囲のサポートも不可欠です。

―― 組織のダイバーシティは、新薬開発において、どのようなメリットをもたらしますか。

フランチェスカ・セディアさんも基調講演に登場!
9月16日(金)午前10時~開催

日経SDGsフェス ジェンダーギャップ会議
「次世代につなげる、グローバルで活躍する女性リーダーたち」