背骨の位置を整えるヘッド&ペルヴィックコントロール
2つめに行いたいのが、体幹の「しなやかさ」を作る「ヘッド(頭)&ペルヴィック(骨盤)コントロール」です。
骨盤を前後に動かしながら、骨盤の傾きをニュートラルな位置に持ってくる。さらに、頭の位置を決めることによって体幹の軸となる背骨の位置を整えます。実は、あごは左右の鎖骨の間の真上にくるくらいが理想的。でも、普段あごが鎖骨よりも前に出ている人が多いので、ぜひ意識的に繰り返し行っていただきたいと思います。
1. 骨盤を後ろ側に傾ける
イスに座り、骨盤を後ろ側に傾けてみよう。骨盤の動きに伴って頭の位置が体の前側に動いてくるのを確認する。
2. 骨盤を前側に傾ける
今度は、骨盤を前側に傾けてみよう。骨盤の動きに伴って、頭の位置が体の後ろ側にくるのを確認。
3. 骨盤と頭の位置を整える
骨盤をニュートラルな位置に定め、あごを少し引き、あご先が鎖骨の上あたりにくるようにすると、骨盤の上に頭がまっすぐのる。
「腹筋を頑張っているのに全然お腹が凹まない!」と思っていた人も、この体幹ケアを毎日行えばお腹がすっきりしてくるのを実感できるはずです。
運動連鎖の中心である体幹が強くしなやかになると、日常の所作もきれいに見えるように。ボディラインも立体的になり、美しく、若々しい体を作っていくことができるでしょう。
中村格子
整形外科医・スポーツドクター、医療法人社団BODHI理事長
整形外科医・スポーツドクター、医療法人社団BODHI理事長

取材・文/柳本操 イラスト/吉岡香織