運動は血糖値を下げる効果あり。ランチは少し離れた店へ

 東京慈恵会医科大学の西村理明主任教授も、「食後、15〜30分してから、少し早足程度の軽い運動をすると、血糖値スパイクの予防に効果的。例えば、職場から少し離れた店にランチを食べに行き、少し速いと感じるペースで歩いて帰ってくるのがいい」とアドバイスする。

 南院長は、筋肉をつけるという面からも運動は大切という。「女性では40代でも筋肉が著しく衰えた状態になっている人がいる」と注意を呼びかけている。血糖をグリコーゲンに変えて蓄えておける筋肉が衰えると、血糖値スパイクが起きやすくなる。西村教授は、「筋肉を維持したスリムな体を作るのがいい。有酸素運動と筋トレをミックスして楽しむのが理想的」という。

 閉経後には、血管を守る働きがある女性ホルモンのエストロゲンが減り、悪玉コレステロールが増える傾向が強まるため、血糖値スパイクがある人は、動脈硬化が起こりやすくなる。なかでも近親者に心筋梗塞を起こした人がいる場合は、血糖値スパイクの予防が特に大切だ。機会があれば、血糖自己測定器を手に入れて、食後血糖値を測定してみよう。血糖値スパイクの可能性がある140mg/dL以上になっていたら、糖尿病専門医に相談してみるといい。

最新の血糖自己測定器なら、血糖値スパイクの有無がわかる
 「FreeStyle リブレ」(下写真)血液ではなく、細胞間に存在する間質液のブドウ糖濃度を測定し、血糖値を導くのが特徴。従来の血糖自己測定で行う、指先に針を刺すことは不要に。血糖値は90日間データ保存が可能。腕につけるセンサーは2週間使用可能で、使い捨て。
詳しくはアボットhttps://www.myfreestyle.jp/patient/
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上図はアボット提供のグラフをもとに編集部で作成。血糖値を連続測定できる自己測定機器を使うと、ある期間での血糖値の変動傾向が分かる
上図はアボット提供のグラフをもとに編集部で作成。血糖値を連続測定できる自己測定機器を使うと、ある期間での血糖値の変動傾向が分かる
南 昌江
南昌江内科クリニック院長
南 昌江 1988年、福岡大学医学部卒。九州厚生年金病院、福岡赤十字病院勤務を経て、98年に糖尿病専門医院を開業。14歳の時に1型糖尿病を発症した。著書に『わたし糖尿病なの』(医歯薬出版)。
西村理明
東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 主任教授
西村理明 1991年、東京慈恵会医科大学卒。富士市立中央病院などを経て2002年から東京慈恵会医科大学。19年4月から現職。

取材・文/中沢真也 イラスト/谷 小夏 グラフ作成/増田真一