肩甲骨の間にある筋肉がうまく使えていないと、体幹の動きが制限されて、肩こりや猫背の原因になります。そこで、肩甲骨まわりの筋肉を「リセット」することが大切。今回は座ったままリセットする方法をご紹介します。
肩甲骨リセット体操
・座ったままで肩甲骨をリセット 猫背も肩こりも解消【1】←今回はココ
・立ったままで肩甲骨をリセット デコルテもきれいになる【2】
肩甲骨を真ん中に寄せて、体幹を使いやすくする
肩や背中をマッサージでもみほぐしても、凝りが解消しない人は多いはず。「肩こりの根本的な原因は、外側に開いたまま、動きが悪くなった肩甲骨まわりの筋肉にある」と、早稲田大学スポーツ科学学術院の金岡恒治教授は話す。長時間のデスクワークなどで前かがみの姿勢を続け、肩まわりを動かさなくなっていることが一因だ。
「肩甲骨を背骨に引き寄せる働きを持つのが深部にある菱形筋(りょうけいきん)(下図参照)。この筋肉が働かないと、表層の僧帽筋(そうぼうきん)が代わりに働くことで負担がかかり、凝りが生じる」(金岡教授)。
菱形筋がうまく機能せず、肩甲骨が左右に開くと、肩が前に出る、猫背になるなど、姿勢も悪くなりやすい。すると、体幹がうまく使えなくなったり、ほかの筋肉の負担が大きくなるため、疲れやすくなることも。
開いた肩甲骨を引き寄せるにはリセット体操を。菱形筋が刺激され、動きが安定する。「行う頻度を増やすほど、効果も出やすい」(金岡教授)。
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