冷えを感じる人は 【お腹全体を温めるカイロサンドイッチ】

冷えをとるカイロサンドイッチ
丹田&仙骨にカイロを貼り、腸も子宮も温めよう

 胃腸を休ませ、いい血をつくっても、体が冷えていると血流は整いにくい。「胃腸が元気になっても、内臓が冷えると、胃腸の働きは悪くなる」(堀江さん)。両手をこすり合わせてから、自分のお腹に手を当てて、手のほうを温かく感じるならお腹が冷えているのかも。

 堀江さんは、冷えをとる方法として、お腹の前後に使い捨てカイロを貼る“カイロサンドイッチ”を推奨する。お腹側はへそのすぐ下、漢方で「丹田(たんでん)」と呼ぶ位置に、背中側は背骨の下にある「仙骨」の上に貼る。

 「お腹側に貼ったカイロは、直接お腹の中を温める。一方、仙骨に貼るカイロの熱は、靭帯(じんたい)を伝って、大腸や子宮など、お腹の奥深くにある内側を温めてくれる。前後2枚同時に貼ることで、お腹の中全体が効果的に温められる。胃腸が温まると血の巡りも良くなる」という。

 カイロは、下着の上から貼るなど低温やけどにならないよう、注意しよう。

カイロを貼る位置(前側)
カイロを貼る位置(前側)
へそから指4本分下が「丹田」と呼ばれる位置。ここに当たるように貼る
カイロを貼る位置(後ろ側)
カイロを貼る位置(後ろ側)
仙骨はお尻の割れ目の上あたりにあり、骨盤の中央にある逆三角形をした骨のこと。ここにカイロが当たるように貼る
仙骨を温めるとお腹全体が温まる
仙骨を温めるとお腹全体が温まる
「仙骨は、大腸の脇を通る靭帯で子宮とつながっている。この靭帯経由で大腸や子宮に熱が伝わる」(堀江さん)

 次回は、「胃腸の働きをよくする1日夕食断食 基本のプログラム」をご紹介します。

堀江昭佳
堀江薬局(島根県出雲市)代表
堀江昭佳 漢方薬剤師。不妊カウンセラー。一般社団法人日本漢方薬膳協会代表理事。島根県の出雲大社参道で90年以上続く老舗漢方薬局の4代目。著書『血流がすべて解決する』(サンマーク出版)が27万部を超えるベストセラーに。近著は『血流がすべて整う食べ方』(サンマーク出版)。

取材・文/岡本 藍 図版/三弓素青

日経ヘルス2018年3月号掲載記事を再構成
この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります