細かく刻んだ野菜をご飯に見立てた「ベジライス」。米国でブームに火がつき、現在は国内で市販品も販売されています。糖質量を抑えつつ満腹感が得られる、代謝に不可欠な栄養素も補える、といいことずくめ。今回は、夜ベジライスでダイエットに成功する理由とやり方のポイントをお伝えします。
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糖質を減らすダイエット法は効果の出やすいこともあり、人気継続中。最近報告された海外の研究(※1)には、ダイエット中は糖質摂取量が減るほどエネルギー消費が高まるという、糖質オフ人気を後押しするものも。
糖質は体のエネルギー源として使われるが、「消費以上にとりすぎると、余剰分は体脂肪として蓄積される。そのため、活動量の少ない夜の食事で、糖質量を減らすことがやせる近道になる」と話すのは、自らも大幅な減量に成功したお茶の水整形外科の銅冶英雄院長。
また、「余った糖質がたんぱく質と結合し、肌や骨を老化させる“AGE(※2)”化するのを防ぐことにもつながる」という。
とはいえ、ご飯抜きは物足りない、我慢はつらい……という人も。そこで注目されるのが、ご飯のように野菜を使う「ベジライス」だ。
管理栄養士の麻生れいみさんは、「食物繊維が豊富なベジライスは食べごたえがあり、満腹感も得やすい」と話す。
ベジライスは、ダイエットで不足しがちな野菜の栄養素も補える。「平成29年の国民健康・栄養調査によると、成人1日の野菜目標摂取量350gに対し、実際の摂取量は平均で約288gと不足している。効率よく脂肪を燃やす体をつくるには、野菜に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維が不可欠。ベジライスでこの不足分を手軽にカバーできる」(麻生さん)。
ただしダイエット時は、筋肉量も減りやすい。「筋肉などの材料になるたんぱく質や脂質などが不足しないよう、しっかりとるように心がけて」(銅冶院長)。
次のページから、ベジライスで行うダイエットのルールとベジライスダイエットが成功する理由を紹介する。
※1:BMJ;363,k4583ldoi:10.1136/bmj.k4583
※2:終末糖化産物のこと