唇の動きを生かして、顔のたるみやほうれい線を改善する「唇アイロン」。前回、朝の【ほ】の口で「シワ」と「たるみ」を消すエクササイズをお伝えしました。今回は、これで効くの?と思うほど簡単なのに、劇的な効果があるのがリガメント(靭帯)にアプローチする、目の下のシワ、ブルドッグ頬、顔の左右差といった、顔悩み別唇アイロンを紹介します。凝りをほぐして、根本からほうれい線をできにくくしましょう。

「唇」の使い方を変えて、ほうれい線を薄くする
朝の「ほ」の口でたるみ感が消え、顔の印象がシャープに
・顔悩み別の“唇アイロン”でほうれい線を一生予防!←今回はココ

 「加齢によるほうれい線や顔たるみを防ぐには、顔の筋肉とともに、脂肪を支えるリガメントへのアプローチも欠かせない」とパーソナル・フェイストレーナーの木村祐介さん。

 顔の骨と表情筋や皮膚をつなぎ止めるリガメントは下記のイラストに示したとおり、顔の数カ所に存在している。

リガメントほぐしがほうれい線予防に重要な理由
 年齢とともにほうれい線が目立つようになるのは、重力によって脂肪が下垂してくることが一因。顔の骨と筋肉、筋膜、脂肪、皮膚をつなぎ止める靭帯組織「リガメント」による強固な支えが、ほうれい線予防には欠かせない。
リガメントは上のイラストのように顔の数カ所にあるが、特にシワやたるみ予防に重要なのが示している5つ。ほうれい線予防には「眼窩下」「頬骨」「咬筋」の3つのリガメントがカギ
リガメントは上のイラストのように顔の数カ所にあるが、特にシワやたるみ予防に重要なのが示している5つ。ほうれい線予防には「眼窩下」「頬骨」「咬筋」の3つのリガメントがカギ
リガメントの力が弱いと、たるみやシワが生じやすい
リガメントとは細いひも状の線維組織で、加齢によって劣化し、皮下脂肪や皮膚を支える力が弱くなる。すると支えきれなくなった脂肪や皮膚が落ちてきて、たるみやシワを引き起こす
リガメントとは細いひも状の線維組織で、加齢によって劣化し、皮下脂肪や皮膚を支える力が弱くなる。すると支えきれなくなった脂肪や皮膚が落ちてきて、たるみやシワを引き起こす

 「リガメントがある部分は頑丈なのでたるみにくい構造といえるが、リガメントがない部分の脂肪が落ちると、リガメントの上に下がってきた皮膚が乗って、ほうれい線のようなくっきりしたシワになる」(木村さん)

 そこで有効なのが、特にほうれい線に影響しやすい「眼窩(がんか)下」「頬骨」「咬筋(こうきん)」のリガメントを指で押さえながら、唇をすぼめて引っ張る「悩み別唇アイロン」。

 「リガメントを押さえて表情筋を使うことで、余分な脂肪が落ちてくるのを防ぐことができる。各パーツを5回程度、毎日繰り返すことでハリのある引き締まった顔になれる」(木村さん)。

 次のページから、「目の下のシワやたるみ、ブルドッグ頬、顔の左右差に効くエクササイズ」を紹介する。