体の調子がいい証拠! 理想のうんちは黄褐色

 理想の便はその80%が水分で、残る20%が固形物。この状態だと、肛門を傷つけずにつるっとバナナ状になり、残便感もない。

 色は黄褐色が理想。十二指腸に流れ込む胆汁には、ビリルビンという色素があり、これが便を黄褐色にする。なお、「ビリルビンは腸に長くとどまると酸化して緑っぽくなる。緑がかった便でも病気というわけではない」(大竹院長)。

理想のうんち

理想のうんち

【A】約20%は固形物
消化されずに残った食物繊維などのカス、腸内細菌とその死骸、はがれ落ちた小腸の内壁などからなる(右)。

【B】約80%は水分約20%は固形物
胆汁、膵液などの消化液や、酵素、食べ物を分解する過程で生じる脂肪酸、乳酸、炭酸ガスなどからなる。

大腸に留まる時間も硬さに影響! 長く留まると便の水分が減る

 大腸は、成人で全長約1.5〜2mの長さがあり、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸で構成されている。その中を、蠕動(ぜんどう)運動で便の材料が進み、最終的に排出される。

口から肛門までは9mの消化管でつながっている。食べ物を食べてから排便までの時間は、通常でも30〜100時間と個人差が大きい
口から肛門までは9mの消化管でつながっている。食べ物を食べてから排便までの時間は、通常でも30〜100時間と個人差が大きい

 便が硬くなるのは、便の中の水分が少なくなるから。その理由は大きく分けて2つ。1つは食事。そもそも水分摂取量が少なかったり、水を抱え込む水溶性食物繊維が不足している場合だ。もう1つは、大腸の通過時間が長い場合。

 「大腸の中にある時間が長いほど、便の水分が腸に奪われてしまう」と大竹院長。ただし、大腸の通過時間には個人差があり、その理由はわかっていないという。

 反対に、通過時間が短いほど水分が吸収されず水っぽい便になる。なお、「突発的に水様便が出るのは、ウイルス感染の可能性が高い。こんなときは下痢止めはのまないこと」と大竹院長はいう。「早く外にウイルスを排出しようと、消化管の通過時間が短くなったからだ。下痢止めをのむとウイルスが排出されず症状が長引くことがある」(大竹院長)。過度な下痢など、症状がひどいようなら病院受診を。

 次回は、「自分の腸内細菌が調べられる検査でなにがわかる?」について紹介します。

大竹真一郎
おおたけ消化器内科クリニック 院長
大竹真一郎 1万例以上の内視鏡検査を実施。著書に『腸内環境からきれいになるスッキリ美人ダイエット』(ぱる出版)、「腸の『吸収と排出』が健康の10割」(ワニブックス)、監修に『恥ずかしがらずに便の話をしよう』(マイナビ出版)。「40歳をすぎたら定期的に大腸がん検診を」。

取材・文/羽田 光 イラスト/オガワナホ