認知症の予防法は「有酸素運動」「和食」「交流」がカギ

 横浜鶴見リハビリテーション病院の吉田勝明院長が有酸素運動として推奨するのが、1日4000歩のウオーキング。「また、できるだけ階段を使う。出無精なら犬を飼うのを薦めている。犬の散歩に出ると歩数が増える」と吉田院長はアドバイスをする。「運動しながら頭を使うことで認知機能も高まる」(吉田院長)。

 次ページで紹介するコグニサイズは、認知症予防プログラムとして国立長寿医療研究センターが開発し、高齢者施設でも取り入れられているものだ。

 食事はバランスよく、を心がけたい。「昔ながらの和食を薦める。特に魚には悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす脂肪酸が多く含まれる」(吉田院長)。

 誰かと会話をするなどコミュニケーションにも予防効果がある。「家族や友人との交流が多いほど、記憶力は活性化する。逆に、家に引きこもっていると、認知機能が低下しやすい」(伊東医師)。

 定年後は社会との関わりが減るため、40代からボランティアなどに参加して、会社以外のつながりを持つようにしたい。「1日1時間以上の知的活動が認知症リスクを下げる」(伊東医師)ため、パソコン操作や俳句などの趣味を持つのもいい。

脳震盪(しんとう)を起こすと認知症のリスクが上がる
 近年、サッカーのヘディングやアメフトのタックルによる認知症リスクが懸念されている。スポーツによる頭部への衝撃で脳震盪が繰り返されると、抑うつや攻撃性、認知機能の低下などがみられる慢性外傷性脳症を発症しやすくなる。そこから認知症に進みやすいことがわかってきたからだ。「頭部への衝撃がタウの放出と蓄積を促すと考えられている」(伊東医師)。米国のナショナルフットボールリーグ(NFL)は、元フットボール選手が一般男性より認知症のリスクが高くなっているという調査結果を報告している。

 こうした事態を受けて、米国サッカー協会では、2015年から10歳以下のヘディングを禁止するなどの対応策をとった。日本サッカー協会からも脳震盪への対策が出されている。サッカーをする人は参考にしたい。