精神科医と禅僧という2つの立ち位置で、マインドフルネスを広める川野泰周さん。情報過多で疲れてしまった脳と心と体を小休止する「すき間瞑想」によって、ストレスが和らぎ、だるさ、肩や頭が重いといった、自律神経失調症状も軽くなることが期待できる。さらには自分を大切にする心を養えるという。

・心が整う“すき間瞑想” 自分の我慢に気づくことから【1】←今回はココ
・“すき間瞑想”習慣で、対人関係に変化が起こる【2】

瞑想とは、脳と心を休める行為です

 約2500年前の仏陀(ぶっだ)の教えを源流とする心理療法「マインドフルネス」をわかりやすく解説した著書『ずぼら瞑想』が話題の、川野泰周さん。川野さんは、クリニックを受診する人に、また、禅僧として心配事を抱えた人と対話するときにも、日常で実践できる「すき間瞑想」を薦めているという。

──瞑想って難しそう、と感じる人も多いようです。

川野さん(以下、川野) 瞑想というと、人里離れた場所でじっと坐禅をする、というイメージがあるからかもしれません。そんな人には私は、「最近、一番気分転換になった出来事は何ですか?」と質問します。テニスをした、温泉に入った、色々な答えがあるでしょう。そのどれもがマインドフルネスの状態です。瞑想とは“今この瞬間”のみに意識を集中させることによって、あれこれ思い悩む脳と心を休める行為です。何か一つに注意力や集中力を向けたからこそ、気分転換ができた。すでにそれが、マインドフルネス体験なのです。