鶏胸肉は抜群の疲労軽減効果!
1食分のたんぱく質を手のひらサイズでまかなえる鶏肉は、筋肉合成に必要だが人間の体内では作れない必須アミノ酸を効率よくとれる優良食材だ。
なかでも、胸肉やささみには、抗疲労作用があると注目の「イミダゾールジペプチド」も多く含まれている。
イミダゾールジペプチドとは、脊椎動物の骨格筋や脳に多く含まれるカルノシンやアンセリンという成分の総称。理化学研究所の渡辺恭良さんは「疲労すると細胞は酸化というダメージを受けるが、イミダゾールジペプチドは、抗酸化作用により酸化ダメージを軽減し、疲労を軽減する働きに優れている」と説明する。また、最近では加齢によって低下する記憶機能が、イミダゾールジペプチドで改善したという報告もある(下グラフ)。
ヒトを対象とした研究では、1日200mgのイミダゾールジペプチドで、疲労感の軽減が確認されている。「これは鶏胸肉22g程度の量だが、体への吸収効率を考えると100gはとっておきたい。豚ロース肉だと300gは必要になるので、そう考えると鶏胸肉は効率がいい」(渡辺さん)。