筋肉合成に必要なアミノ酸を少しの量で十分とれ、疲労回復成分もとれる優れた食材であるサバなどの水煮缶。今回は魚の水煮缶で体の中から若返る効用をお伝えします。

時間栄養学で判明、朝こそたんぱく質 鶏肉や魚水煮缶を【1】
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2切れ(約120〜150g)でたんぱく質量20gをクリア

 サバや鮭などの魚の水煮缶1缶に含まれるたんぱく質量は20〜40g。1/2缶〜1缶でたんぱく質量20gをとれる。

 旬の魚を新鮮な状態で閉じ込め、「EPAやDHAといったn-3系脂肪酸をたっぷりとることができるのも水煮缶のいいところ」とマルハニチロ市販用缶詰課の担当者。

 実は、このEPAやDHAにも筋肉の合成を促す働きがある(下グラフ)。

EPA・DHAが高齢者の筋合成を促進する
EPA・DHAが高齢者の筋合成を促進する
60〜85歳の健康な男女60人を対象にした調査。毎日魚油(EPA1.86g、DHA1.50g)をとる群、コーン油をとる群に分けた。6カ月後、コーン油群では大腿筋量が低下していたが、魚油摂取群では増加が見られ、その差は明らかだった。(データ:Am J Clin Nutr.;102,1,115-122,2015)

 細胞膜を柔らかくするなど、全身の細胞を若く保つ働きも知られている。朝とると吸収されやすいという研究がある(下グラフ)ことから、朝食で水煮缶を取るのがお薦めだ。

魚油は朝とると吸収がいい
魚油は朝とると吸収がいい
マウスを、魚油を与えない群、朝食に魚油を与える群、夕食に魚油を与える群の3群に分けて2週間飼育した。朝食に与えた群で血中のEPA・DHA量が明らかに高く(下グラフ)、脂質代謝の改善も見られた。(データ:第23回日本時間生物学会学術大会で、産業技術総合研究所とマルハニチロが発表)